口角を上げる方法は?効果が期待できる習慣と治療法について

この記事の監修者
尾崎 峰
紀尾井町プラザクリニック 医師

杏林大学医学部形成外科・美容外科教授 日本形成外科学会認定形成外科専門医 医学博士

口角を上げる方法は?|紀尾井町プラザクリニック

口角が自然と上向きな人は魅力的に見られる傾向にあり、口角が下がっていると、真顔でも不機嫌そうに見られたり、疲れて見えたりとネガティブなイメージを与えやすくなります。
さらに、実年齢よりも老けて見られることも。
口元の印象を変えるだけで、周りからの印象はグッと変わります。

今回の記事では、口角が下がってしまう原因や口角を上げる方法についてご紹介します。
若々しさや自身の魅力をさらに高めたいという方は、ぜひ参考にしてください。

口角とはどの部分?

口角とは唇の左右の端のところを指します。
「口角が上がる」とは唇の両端が上を向いている状態で、逆に「口角が下がる」とはいわゆるへの字型の口のように、両端が下に向いている状態のことです。
普通に口を閉じている状態での口角の形は人それぞれ違っていますが、どうして人によって口角の向きが違うのでしょうか。
これは口の周りにある3つの筋肉のつきかたが関係しています。

・口角挙筋・・・口角を上に引き上げる筋肉
・大頬骨筋・・・口角を上外側に引き上げる筋肉
・口角下制筋・・・口角を下に引き下げる筋肉

以上の筋肉のうち「口角挙筋」「大頬骨筋」の力が強いと自然と口角の向きが上に向いています。
逆に力が弱いと口角は下に向いてしまうのです。

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口角が下がる原因

口角が下がる原因|紀尾井町プラザクリニック

加齢による筋力低下

口角が下がる原因のひとつに、加齢の影響で筋力量が低下してしまうことがあげられます。
前述したように大頬骨筋・口角挙筋は口角を上げる筋肉です。
ほかの筋肉と同様に使う頻度が少なければ、加齢とともに筋力は弱ってしまうのです。
普段からあまり会話をしなかったり、大きく口を開けて笑うことが少ないと口の周りの筋肉が衰え、口角が下がりやすいと言えるでしょう。
表情筋の筋力が低下していると、顔のたるみやしわにつながり、実年齢より老けて見えてしまうかもしれません。

姿勢の悪さや日頃の癖

加齢以外でも日常生活の癖や姿勢が、口角に影響している可能性もあります。
例えば日常の中で
食事の時、あまり噛まずに飲み込んでいる
無意識のうちに口呼吸をしてしまっている
普段から猫背になっってしまい、姿勢が悪い
長時間のパソコンやスマートフォンの使用で下を向いていることが多い
といった習慣や癖はありませんか?
こうした習慣や癖は口角が下がってしまう原因でもあるので当てはまる方は意識すると良いでしょう。

歯並び

歯並びが悪いと口角に影響を与えることがあります。
例えば、出っ歯や受け口など口元が前方に突出した歯並びは、口周りの筋肉に過剰な負担がかかり口角が下がりやすくなります。
また、自然に口を閉じることが難しいと、無意識のうちに口が開いた状態になり、この状態が長期間続くと口元の筋肉が緩み、筋力が低下し口角が下がりやすくなる可能性があります。
しかし、これは全ての方に当てはまるわけではなく、歯並びが悪いからといって口角が下がるというものではありません。
上記でも紹介した通り、日頃の癖や姿勢、表情筋の衰えなどがあるため、口角の下がりが歯並びと関係しているのか気になる場合は、歯科医師に相談することをおすすめします。

自力で口角を上げる方法

自力で口角を上げる方法|紀尾井町プラザクリニック

生活習慣|良い姿勢を保つ

姿勢が悪く猫背になりがちだったり、スマートフォンやパソコンなどで下を向いている時間が長いと、首やあごが前に出ることで口角が下がりがちになります。
普段から猫背になってしまう方や、デスクワークなどで姿勢が悪くなってしまう方は、良い姿勢でいるだけでも効果的です。

生活習慣|しっかり咀嚼して食事をする

生活習慣で口角を上げる方法|紀尾井町プラザクリニック
食事ではよく噛んで食べるようにしましょう。
噛む回数は一口30回を目標にしたいですが、30回は料理の形が無くなるくらいの回数になりますので、なかなか大変かもしれません。
ノルマに感じず、よく噛むことで食材の本来の味を楽しんで食事をすると自然と回数も増やすことができるでしょう。
他には歯ごたえのある食材を選んだり、食事の時間をしっかりとることなども、咀嚼の回数を増やすことにつながるでしょう。
よく噛むことは口の周りの筋肉を鍛えるだけでなく、
栄養の吸収率を上げる
満腹中枢が刺激されて食べ過ぎ防止になる
唾液の量が増え、口の中の虫歯や口臭予防になる
など、たくさんのメリットがあるので「咀嚼するほど身体に良い」という気持ちも持ってみましょう。

生活習慣|表情を豊かに話す

口角を上げる筋肉だけでなく、顔全体の筋肉を鍛える方法として一番良いのは、表情を豊かにして話すことで表情筋全体を動かすことができます。
一日のうちに口を動かす回数や、喜怒哀楽の表情を作る回数は人それぞれ異なりますが、なるべくたくさん表情筋を使うようにしてみましょう。
顔の筋肉を動かす機会があまりない場合は、顔の筋肉を動かすトレーニングやマッサージを取り入れるのも方法の一つです。
できれば日常の中で自然と表情を動かすよう心がけることが大切です。

舌を動かすトレーニング

舌を動かすことで口輪筋を鍛えてみましょう。
口角が上がるだけでなく、顔のたるみにも効果的なトレーニングです。
トレーニング方法は舌を口内で回す「舌回し」です。

口を閉じ、歯茎の外側に舌を置きます。
歯茎をなぞるように、口の中で舌を大きく回します。
時計回りで10回、反時計回りで10回行いましょう。

割りばしを使ったトレーニング

口角を上げる筋トレとして、割りばしを使ったトレーニングがあります。

割り箸を歯で咥えます。
ポイント:割り箸を強く噛まないようにしましょう
口を「い」の形にして口角は割りばしよりも上になるように引き上げます。
ポイント:口角を横ではなく上に持ち上げるようにする
そのまま30秒~1分キープしましょう。
慣れてきたら「い」の形でキープする秒数を伸ばしたり、何回も繰り返してトレーニングをしていきます。

美顔器などのグッズを活用する

美容器具を使って口角を上げる|紀尾井町プラザクリニック
最近では、美顔器や口周りの筋肉を鍛える器具など、さまざまな商品が市販されているので、見かけたことがある方もいるかもしれません。
美顔器は口角だけでなく、顔の美容に関するいろいろな機能を搭載していることが多いため、美肌やリフトアップなどマルチに活用したい方におすすめです。
他にも、微弱な電流を与えて表情筋を刺激させる効果のあるEMS(Electrical Muscle Stimulation)や美顔ローラー、口に加えてトレーニングするマウスピースなど、種類は豊富にあります。

口角がなかなか上がらない場合は美容医療がおすすめ

口角ボトックス

口角ボトックスは、口角を下げる筋肉である口角下制筋にボトックスを注射することで筋肉の緊張が取れ、口角が自然と上がりやすくなります。
さらに下に引っ張られる筋肉が弱くなるので、口元のたるみやマリオネットラインの改善効果も期待できます。
ボトックス注射をしてから数日から1週間程度で効果が現れ始めます。持続期間は、個人差がありますが3・4ヶ月から6か月程度続きます。

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ヒアルロン酸注入

ヒアルロン酸を唇に注入することで、口角が上がっているようにみせることもできます。ヒアルロン酸注射による方法は口角が実際にあがるというよりは、上唇の外側を下にふっくらさせることで口角が上がったようにみせる方法です。
唇は加齢とともにボリュームがなくなり薄くなる部位のひとつでもあるため、ヒアルロン酸を注入してふっくらさせることで、唇にハリや潤いが出て若々しい印象になります。

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糸リフト(スレッドリフト)

糸リフトは、円錐状のバイオコーンやコグ(とげのようなもの)の付いた特殊な糸を、頬もしくはこめかみ付近から口角の方向に挿入し、口元のたるみを引き上げるように糸を上方向に引き上げます。
口角が上がる他、リフトアップ効果により、ほうれい線・マリオネットラインの改善やたるみの改善と予防効果が期待できます。
また、糸周辺にできるコラーゲンなどの線維化組織が皮膚や皮下組織を支えるため、糸が吸収されてもリフティング効果がある程度持続します。

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口角リフト

口角リフト(口角挙上)とは、唇の両端の皮膚を切開して口角を上げる手術です。
口角が上がることで、表情をつくっていない時でも微笑んでいるような明るい印象を与えてくれます。

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まとめ

口角を上げる方法まとめ|紀尾井町プラザクリニック
口角が上がっている唇は、周りに与える印象もよくなるだけでなく、自分自身の内面もポジティブになれるメリットがあります。
口角が下がってしまう原因には生まれつきの場合や、筋力の衰えによる場合もあります。
普段の生活習慣を少し変えるたり、口の周りの筋肉を鍛えるトレーニングを行うことで、口角の下がりを改善できるため、普段から口角が下がらないように心がけましょう。
セルフケアではどうしても口角の下がりが改善しない場合や、すぐに改善したい場合は美容クリニックによる施術も一つの手です。

紀尾井町プラザクリニックでは、大学病院教授をはじめとする日本形成外科学会認定形成専門医がカウンセリングから施術まで担当いたします。口角の下がりでお悩みの方は、ぜひご相談にお越しください。