糸リフトとは?たるみやほうれい線はどうして無くなるのかを徹底解説

この記事の監修者
松岡伯
紀尾井町プラザクリニック 医師

日本形成外科学会認定形成外科専門医

糸リフト(スレッドリフト)|紀尾井町プラザクリニックj

「お顔のたるみやほうれい線が気になる。」
「小顔に見えるようにしたい。でも顔にメスを入れるのは抵抗がある。」

そんな人におすすめな施術に糸リフト(スレッドリフト)があります。
この記事では、糸リフト(スレッドリフト)について、本来来院して質問しなければお話することができないほど詳しく、施術の流れや糸、麻酔の違い、施術後の生活に関する注意などを当院の医師と看護師が紹介します。

糸リフトとは

糸リフト(スレッドリフト)とは、いわゆる溶ける糸リフトと呼ばれるたるみの治療の一種で、かえし(とげ)のついた皮膚の中で溶ける特殊な糸を用いります。
かえしのついた糸を髪の生え際から挿入し、脂肪層にいれて顔全体をリフトアップします。
外科的な処置を行うリフトアップ法と比較して局所麻酔で可能であり、顔にメスを入れることなく、リフトアップできるため傷口も目立たないというメリットがあります。
また、切らないためにダウンタイムが短く、芸能人の方も多くやられるほど効果を実感しやすい施術です。

糸リフトがおすすめの方

1:たるみが気になるが傷を残したくない
2:メスを入れることに抵抗がある
3:すぐに小顔効果がほしい
4:ほうれいせんが気になる
5:肌にハリを出したい

糸リフトの施術の流れ

糸リフトの施術|紀尾井町プラザクリニック

STEP.1
糸を入れる部分に細い針を使用して麻酔をかけます。
STEP.2
麻酔をかけた部分にスナイプニードルという細くて先の尖っていない針をリフトアップしたい部分に入れます。
STEP.3
糸だけを脂肪層に残して、スナイプニードルのみを抜きます。
STEP.4
この糸を引っ張ると、かえしが脂肪層に引っ掛かり、顔全体がリフトアップされます。
STEP.5
最後に顔から出ている余分な糸を切ったら施術は終了となります。

施術時間は30〜40分程度です。
施術後は針を入れた傷口をマイクロポアという目立たないテープを使い保護します。
傷から感染するのを防ぐために3日程度の保護をお勧めしています。

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糸の種類について

シルエットソフト(3Dリフト)とは

まず、糸リフトの中でもっとも使われているシルエットソフトについて説明します。
シルエットソフト(Silhouette Soft®)はイギリスの製薬会社のSINCLAIR社が開発しアメリカの製造工場で作られています。
シルエットリフトはFDA(米国食品医薬品局)の認可を受け、CEマーク(ヨーロッパの製品安全規格)を取得し、安全性が認められています。
メスを使用しないので、切らずに治療を行うことが可能です。

シルエットリフトの特徴は、円錐状の「コーン」が取りつけられた糸です。
このリフト糸がしっかりと皮下組織を持ち上げて、法令線やフェイスラインのたるみ、首のたるみを引き上げます。
進化した「3Dリフト」ではさらに適応範囲が広がり、より立体的なリフトアップが可能となります。

スレッドリフトは糸の種類が多いですが、シルエットリフトは症例数が多く、その分新しく作られる糸などよりも問題が起こりにくいです。

シルエットソフト(3Dリフト)の特長

双方向にコーンを4個ずつ配置しています。
コーンと糸は完全吸収性の素材を使用しています。
糸を固定する(従来は側頭筋膜に糸を固定しリフトアップさせていた)必要がなく切開不要なので、従来のシルエットリフトより腫れや痛みが少なくなっています。

3Dリフトは、向かい合うように付いたコーンが糸の中心を支点として引き合うので、立体的なリフトアップができ、これまで治療の困難だったブロウリフト(眉)にも適しています。
シルエットソフトでは、従来のスレッドリフトの効果持続期間が1~2年だったのに対し、リフティング力が2~3年持続するのがメリットです。

従来のシルエットリフトとシルエットソフト(3Dリフト)の違い

従来のシルエットリフト

従来のシルエットリフトはコーンが全て同じ向きに配置しています。
コーンは吸収性、糸は非吸収性です。
側頭筋膜に糸を固定するため1cm程度の切開が必要になります。
従来のシルエットリフトはコーンの向きが全て同じで一方向に力が作用するので、引き上げ力が高くマリオネットラインや深い法令線などに適しています。
その他の糸はトゲが付いていなかったり、トゲの方向が1方向なので、引き上げ効果には限界があります。(固定されていないロープを引っ張るようなイメージで、テンションがかかりにくくなります)

シルエットソフト(3Dリフト)

シルエットソフト(3Dリフト)は双方向にコーンが付いているので、ロープを双方向から引っ張るようなイメージとなり、より高い引き上げ力とより立体的なリフトアップが期待できます。

ミントリフトとは

次に、シルエットソフト(3Dリフト)よりも安価に糸リフトを行いたい方に選ばれる糸である「ミントリフトⅡmini S Flex」をご紹介します。
施術用の糸はPLLA(ポリL乳酸)とPCL(ポリカプロラクトン)という2つの繊維を混合した素材でできています。
これは外科手術でも使用される体内で吸収される糸でPLLA(ポリL乳酸)はEUの安全基準適合マークの取得、PCL(ポリカプロラクトン)はアメリカのFDAでも認可されている安全性の高い素材です。

※PLLA(ポリL乳酸)…高い強度と持続性を持っている。また硬さがありひきつれが出やすい。
※PCL(ポリカプロラクトン)…柔軟性と伸縮性を持っている。ひきつれが起こりづらく自然な仕上がりに。

従来の糸と何が異なるのか

従来の糸とミントリフトの違いについて見ていきましょう。

従来の糸

かえしの部分を作るために糸に切れ込みをいれて作っています。
そのためその切れ込みの部分では糸が細くなっているため曲がりやすく弾く力が弱くなります。

ミントリフト

切れ込みをいれてかえしを作るのではなく、糸に「cog(コグ)」というとげを取り付けることにより、強い力で引き上げることがこのような作り方をすることによって従来の糸の問題点であった切れ込みによる強度の低下を克服しているのです。

従来の糸と比較すると強度は8倍にもなります。
持続性にも優れており従来の糸の3倍の持続性を示します。
体に入れた糸は1年程度の時間をかけてゆっくりと吸収されるため異物が残らず、取り替えなどの施術も不要です。
糸の周辺でコラーゲンの生成が起きるため、ツヤとハリがでて糸が吸収された後もリフトアップ効果が持続するのです。

ミントリフトと従来の糸の違い|紀尾井町プラザクリニック

テスリフトについて

最後に、シルエットソフトと同様に3Dでリフトアップをする糸であり、シルエットソフトとほぼ同様の効果があるテスリフトについて説明します。
テスリフトは、トゲのついた糸の周りを網目状の3Dメッシュとバーブ(フック)が一緒になった特殊な糸リフトで、3Dメッシュが組織内殖(体内培養)し一体化するので、従来の糸よりもリフトアップ効果の持続性・たるみ予防効果の持続性が格段に高くなります。

テスリフトの特徴

テスリフトの糸に使われているPDOには、脂肪を萎縮させる効果があるとされています。
そのため、テスリフトの施術を受けると、肌の引き締め効果と同時に、脂肪燃焼による小顔効果が期待できます。
PDO(ポリデオキサノン)…生体内に吸収される医療用の糸で吸収性素材の中でも、体内に吸収される期間が早いという特徴があります。

テスリフトのメリット

✔️効果持ちが良い
✔️持続期間が長い


従来のとげ付きの糸では力がとげ部分に集中しやすく、効果が長続きしないといったデメリットがありました。
その点、テスリフトは3Dメッシュを採用することで皮下組織と糸の設置面積を大きくし、従来よりもコラーゲン・エラスチンの高い生成作用が期待できます。
とげが溶けて吸収された後も、メッシュと皮膚組織が癒着して長期的に効果が持続しやすいです。

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麻酔の種類について

糸リフトに用いられる麻酔の種類は下記の2つです。

表面麻酔法

麻酔クリームを施術部位に塗って表面の感覚を麻痺させる方法です。
次にお伝えする局所浸潤麻酔といった注射の痛みを軽減できます。

局所浸潤麻酔法

糸を入れる部分の痛みを取るための麻酔薬を皮下に注射する方法です。

施術後の生活についてよくある質問

最後に施術後の生活についてよく質問がある内容についてご紹介します。

施術当日から洗顔は可能ですが、ゴシゴシと洗うのは控えて下さい。
メイクは翌日から可能となります。
当日は激しい運動などで血行を促進させないようにすることです。
また、施術当日はシャワー浴は可能ですが、長時間のお風呂やサウナはしばらく避けてください。身体を温めすぎると腫れが長引く可能性があります。
術後1週間は口を大きく開けないようにしてください。
スレッドリフト直後は体内の組織にコグ(とげ)が引っかかっている状態なので、口を大きく開けると引っかかりが少し外れてしまう可能性があります。
顔のマッサージは施術後1ヶ月程度避ける必要があります。
施術後2〜3日は針を挿入したところを触ると鈍い痛みが生じる可能性があります。
施術後1~2週間は引き連れた感覚が残ります。
糸は半年から1年ほどの時間をかけて溶けます。
個人差にもよりますが約2年ほどの効果が持続します。
個人差はありますが、大体1~2週間で糸が馴染み、1か月もすれば、皮膚への違和感は完全になくなることが一般的です。
医療ハイフを受ける場合には、糸が馴染んで完全に腫れが引く術後1ヶ月の施術が理想です。
ただし糸の本数・種類によって、腫れの状態は個人差があるため、術後1ヶ月では医療ハイフが受けられない場合もあります。
レーザー治療やフォトフェイシャルは3週間後から大丈夫です。
腫れの状態にもよりますが、最短でも2週間後には追加で糸を入れるのは可能です。

まとめ

今回は糸を使ったたるみ治療である糸リフト(スレッドリフト)について見ていきました。
大きな切開をする必要はなく、細い針を通すだけで施術ができ、効果を実感しやすい施術です。
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当院では、日本の医師の約0.8%しかいない、日本形成外科学会認定専門医がカウンセリングから施術まで担当致します。

✔️理想の仕上がりを追い求めたい方
✔️医師の技術や対応に不安を感じている方
✔️まず糸リフトについて医師に相談してみたい方

紀尾井町プラザクリニックでは大学病院教授クラスの日本形成外科学会認定形成外科専門医、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医が、完全予約制のプライベート空間でお客様の理想を追及します。

糸リフトを検討されている方はぜひ、当院の糸リフトをご検討ください。

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