しわができる原因は?セルフケアやしわ・たるみに効果的な治療を紹介

この記事の監修者
松岡伯
紀尾井町プラザクリニック 医師

日本形成外科学会認定形成外科専門医

しわができる原因は?|紀尾井町プラザクリニック

年齢とともに深くなるしわ。
じつはしわと一言でいっても幾つかの種類が存在し、その原因もさまざまあることをご存知でしょうか。
しわができる原因や種類、対策について紹介していきます。しわの原因を取り除き、実年齢よりも若く見える肌へと導きましょう。

しわができる原因

加齢による肌の弾力低下

加齢によるしわの原因は、肌のハリを保つコラーゲンやエラスチンが減少・変性し、弾力を保てなくなるとしわができやすくなります。
さらに細胞が新しくコラーゲンやエラスチンを作り出す力が弱くなるためです。
また、女性ホルモンの一つであるエストロゲンは、コラーゲンやエラスチンの生成に関与しています。
女性は30代頃から女性ホルモンが少しずつ減少していくため、女性ホルモンの減少もしわの原因と言われています。

乾燥

しわの初期症状の原因は乾燥です。
乾燥した状態の肌は表皮の適切な水分量を保つことができないため、「小じわ」「ちりめんじわ」ともいわれる細かいしわができやすくなります。
乾燥肌の人が保湿を怠ったままでいると、真皮の水分量も低下してしまいます。
その状態が長く続くと、弾力が低下し、真皮まで刻まれる深いしわにつながります。
乾燥予防ケアによって肌のうるおいを保つようにすることが、しわ予防にとって大切です。

紫外線によるダメージ

紫外線を抑える|紀尾井町プラザクリニック
肌の老化は8割が「紫外線のダメージの蓄積による光老化」と言われています。
紫外線(UV-A)は皮膚(真皮)にあるコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を変性させ、これら肌のハリを保つ成分を産生する線維芽細胞も損傷させてしまいます。
この現象を「光老化」と呼び、結果、肌の弾力が低下し、深いしわが現れてしまうのです。
また、紫外線は間接的に乾燥も招くので注意しましょう。
紫外線は雨の日や曇りの日にも出ているので、紫外線予防をしっかり行うようにしましょう。

表情の癖

笑ったときに目尻にしわができたり、怒ったときに眉間にしわが寄ったりするのは、表情の癖です。
年齢に関係なく表情の変化により表情筋が収縮し、目尻や額、口元などにしわができます。
これは表情じわと呼ばれ、本来は筋肉が緩くなるとしわもなくなります。
しかし、表情の癖で同じ筋肉を繰り返し使い続け、さらに肌が老化すると表情じわの近くに小じわが発生するようになります。

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しわの種類と特徴

しわができる原因は、発生する場合によって異なります。
まずは皮膚の構造について説明します。
肌の構造は「表皮」「真皮」「皮下組織」の3つの層から構成されています。
表皮は肌の最も表面にある層で、水分や栄養素を保持するバリア機能の役割を持っています。
真皮は表皮の下にあり、コラーゲンやエラスチンといった線維状の物質が多く含まれている層です。
皮下組織は真皮の下に位置し、脂肪組織や血管、神経線維が含まれています。
では、しわの種類と特徴を解説していきます。

しわの種類と特徴|紀尾井町プラザクリニック

小じわ(ちりめんじわ)

小じわ・ちりめんじわとは皮膚の浅い層にできる細かいしわを指します。
主な原因として「乾燥」「紫外線」「加齢」の3つがあげられます。
これらの原因によって特に角質層の機能が低下すると肌に必要な潤いを保つことが出来なくなり小じわやちりめんじわが生じます。
基本的には浅いしわなので、それほど気にしない方もいらっしゃいますが、対処をせずに放置すると段々と深くなってしまうこともあるため、早めのケアが大切です。

大じわ(構造じわ)

大じわとは肌の弾力成分が失われることで生じる真皮性のしわです。
加齢や紫外線によって筋力の衰えやコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの肌の弾力を保つ働きがある成分の減少によって、肌細胞を元の位置で支えられなくなります。
肌は重力に従って垂れ下がっていき、骨などに支えられているたるんでいない部分との境界にしわができやすくなります。
大じわは比較的大きく、深く刻み込まれたような見え方になるでしょう。
たるんだ部分を指で押し上げると見えづらくなったり、重力のかかる方向が変わるため、上を向くとしわが軽減して見えたりするという特徴があります。

表情じわ

表情を作るときに表情筋と呼ばれる筋肉の収縮(緊張)によって眉間や、目尻、口の横、額などにしわが形成され、素の状態に戻っても残っているしわが表情じわです。
笑ったり、顔をしかめたり、怒ったりするときにできるしわが、これに該当します。
感情を表す際によく動かす目元、目尻、額、眉間、口元などにできやすいのが特徴です。

自分でできるしわやたるみの対策・予防法

紫外線対策を考える|紀尾井町プラザクリニック

紫外線対策

紫外線を長時間浴びることで、肌表面だけでなく真皮の深い部分までダメージを受けるため、しわを予防するには紫外線対策をしっかりと行うことが大切になります。
外出する際は日焼け止めクリームを塗る・日傘をさすなどのケアを日常的に行い、紫外線ダメージを軽減させていきましょう。
また紫外線のUV-A波はガラスやカーテンなども通過してしまうため、室内でもなるべく日焼け止めを塗るようにしましょう。
室内で過ごす場合はSPFやPA値は高くなくても問題ありません。
毎日のスキンケアの中に日焼け止め効果のある化粧下地を使うなどの工夫を取り入れ、塗り忘れを防いでいくと良いですね。

スキンケア・保湿

しわができやすい部位は皮膚が薄く乾燥しやすい傾向があります。
乾燥で不足しやすい水分を補い肌を潤し、バリア機能を働かせることがしわ対策の基本となります。
保湿性の高い成分を角質層に与えることで、しわが目立ちにくくなる、表情じわも消えやすくなるなどの効果が期待できます。
しかし保湿だけで完全に改善することは難しいですが、だからといって保湿に手を抜いてはいけません。
なぜなら、保湿は肌のバリア機能を高める効果があり、大じわの原因となる紫外線などの刺激を受けにくくなるため、保湿はこまめに行うようにしましょう。

生活習慣の見直し

睡眠をしっかりとる|紀尾井町プラザクリニック
しわの直接的な改善には繋がりませんが、肌の健康を保つ上で生活習慣は大切です。
具体的にポイントを抑えておきましょう。

・睡眠
睡眠不足は肌の新陳代謝を阻害してしまいますし、表皮のターンオーバーが乱れ表皮のバリア機能の低下などを招き小じわが生じやすくなります。

・食事、栄養素
偏った食生活を続けるとたんぱく質やビタミン、ミネラルといった栄養素が不足し、コラーゲンの生成もままなりません。

・姿勢
猫背などの悪い姿勢を長期間続けていると、ほうれい線や首のしわができやすくなります。

・喫煙
最も肌に悪いのは喫煙です。長期間にわたる喫煙は、しわなどの肌の老化に影響を及ぼします。タバコを吸うだけで、大量の活性酸素が体内に発生します。
この活性酸素は、1回の喫煙で、コラーゲン生成を促してくれるビタミンCを20〜100㎎破壊するともいわれています。受動喫煙でもリスクがあるので、注意しましょう。

しわを根本的に治療するなら「美容医療」がおすすめ

しわを根本的に治療する|紀尾井町プラザクリニック
既にできてしまっているしわを自宅でのスキンケアだけで解消するのは難しく、非常に時間がかかってしまいます。
また、思うように効果を感じられない場合もあります。
一方美容医療では、気になるしわをピンポイントで治療できるだけでなく、しわの根本的原因である皮膚内部の真皮層にアプローチした治療も可能です。
ご自身の肌悩みにあった治療があるため、一度カウンセリングを受診してみましょう。

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紀尾井町プラザクリニックでできるしわ治療

フォトフェイシャル

フォトフェイシャルといえばしみ取りや美白治療のイメージが強いかもしれませんが、しわ改善にも非常に有効です。
フォトフェイシャルによる熱エネルギーを肌の奥深くまで当てることにより、コラーゲンの生成を促したり、肌のターンオーバーのサイクルを正常にするなどの効果が期待できます。
肌質改善も期待できるため、今あるしわの改善だけでなく、しわができにくい肌に生まれ変わることができます。
フォトフェイシャルによる美容効果としては、しみ・そばかす・色素沈着などを薄くする美白効果に加え、コラーゲンの生成促進によるハリ感や毛穴の引き締めなどさまざまな美肌効果があります。
(フォトフェイシャル詳細はこちら)

ハイフ

ハイフ|紀尾井町プラザクリニック
HIFU(ハイフ)は「High-Intensity Focused Ultrasound」という名称の略で、「高密度焦点式超音波治療法」とも言います。
超音波の熱エネルギーを照射することで、組織が高温になり脂肪細胞を破壊することができる技術です。
ウルトラセルQプラスは、施術箇所やお悩みのレベルに合わせてカートリッジを付け替えて施術を行うことができます。
従来のたるみ治療機器では、目の下などの細かい箇所への施術が困難でしたが、ウルトラセルQプラスは細かい箇所にも対応できます。
施術直後に大きな変化を感じるのではなく、約3ヵ月かけてゆっくりと効果が現れるのがハイフの特徴です。
目元の小じわやたるみじわに対し効果が期待できます。痛みもダウンタイムはほとんどないため、美容が初めての方にもおすすめの施術です。

(ハイフウルトラセルQ+詳細はこちら)

ヒアルロン酸注射

ヒアルロン酸は体内にもともと存在する成分で、肌の水分やコラーゲンの保持、柔軟性など重要な役割を担っています。
ヒアルロン酸製剤を注入すると、体内にあるヒアルロン酸と融合し皮膚に弾力が生まれ、大じわに対して効果が期待できます。
また、ヒアルロン酸の保水効果でお肌に潤いやハリをもたらすことも期待できます。

(ヒアルロン酸注射詳細はこちら)

ボトックス注射

ボトックス注射は、注射部位の筋肉をリラックスさせることで表情でできてしまう額や眉間のしわなどの表情じわに効果的です。
しわの要因には筋肉の収縮が関係しており、ボトックス注射を打つことで筋肉の収縮を抑ることができます。
デメリットとして考えられることは、注入時の痛み・内出血が生じる可能性や、効果が出すぎると顔の筋肉を思い通りに動かせず不自然な表情になる可能性があります。

(ボトックス注射詳細はこちら)

水光注射

水光注射|紀尾井町プラザクリニック

水光注射で保湿成分であるヒアルロン酸を注入し、加えて針が皮膚を刺激することでコラーゲン、エラスチンといった成分の生成を促すことで目元の小じわなどの改善に効果が期待できます。
水光注射は、皮膚に傷をつけることで自然治癒力が刺激されるため、組織が自発的にヒアルロン酸などを生成しようと動き始めます。

(水光注射詳細はこちら)

糸リフト

糸リフト(スレッドリフト)とは、メスを使わずに顔に特殊な医療用糸(スレッド)を挿入することによりフェイスラインのたるみなどを改善、立体的にリフトアップ効果が期待できる「切らないたるみ治療」です。
時間の経過と共に体内に吸収される糸を顏の皮下に挿入し、ほほやあご、首などのしわやたるみを立体的に引き上げます。
ほかのフェイスリフトなどの手術療法に比べると体への負担が非常に少なく、施術後の顔の腫れもほとんどありません。
ダウンタイムは3日程度で、この間は痛みなどが生じる場合もありますが、痛み止めで症状を緩和することが可能です。
皮膚を引き上げているためつっぱり感が1週間程度続きますが、こちらもダウンタイムが終わる頃には治まってくるため心配する必要は無いでしょう。

(糸リフト詳細はこちら)

しわ治療の症例写真

アラガン社製ボトックス注射による額のしわの軽減症例|紀尾井町プラザクリニック

治療内容 アラガン社製ボトックス注射による額のしわの軽減

治療期間・回数 1回
費用 33,000円(税込価格・自由診療)
リスク・副作用 赤み、腫れ、出血、アレルギー、眼瞼下垂、眉の吊り上がり

治療内容 アラガン社製ボトックス注射による顎のしわの軽減

治療期間・回数 1回
費用 33,000円(税込価格・自由診療)
リスク・副作用 赤み、腫れ、出血、アレルギー、眼瞼下垂、眉の吊り上がり

しわ治療のよくある質問

治療法によって通院期間は異なりますが、2、3週間おきに数ヵ月通院いただくような治療法もあります。
お悩みにあわせた治療法を提案しておりますが、長期の通院が難しい場合には化粧品の提案やセルフケアのアドバイスなども行っていますのでお気軽にご相談ください。
治療方法によって異なりますが、当院ではできる限り痛みを感じることなく治療をうけていただくよう表面麻酔などを用いて対応しています。
副作用やダウンタイムについても、治療によって異なるため、ご希望とお悩みに合う治療方法をご提案します。
治療法によってことなりますが、ダウンタイムや副作用の少ない治療を中心に行っているため、施術直後からメイク可能な治療もございます。

まとめ

しわができる原因まとめ|紀尾井町プラザクリニック

しわ改善に有効な成分が配合された化粧品が普及し、スキンケアによるしわ改善の効果が期待できるようになりました。
しかし、全てのしわを改善できる訳ではありません。しわの種類はいくつかあり原因も異なるためスキンケアだけでは根本的な改善は困難です。
短期間で改善したい、または自力で対処が難しい場合には、美容医療を選択肢に入れてみましょう。

紀尾井町プラザクリニックでは、大学病院教授をはじめとする日本形成外科学会認定形成外科専門医、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医が、カウンセリングから担当し肌の状態や希望に応じてさまざまな施術・治療法のご提案をさせていただきます。