フォトフェイシャルの効果とは?効果のある通い方やメリット・デメリット

この記事の監修者
松岡伯
紀尾井町プラザクリニック 医師

日本形成外科学会認定形成外科専門医

フォトフェイシャルM22|紀尾井町プラザクリニック

年齢を重ねるごとに気になるしみ、そばかす、くすみ、赤ら顔、小じわ、毛穴の開き、肌弾力の低下などの肌老化。
これらは日頃のお手入れだけではなかなか改善することができません。
これらの自身での解決が難しいとされる肌悩みを同時に改善できる治療が
「フォトフェイシャル」です。

本記事では、フォトフェイシャルの効果についてメリット・デメリット、副作用なども一緒に解説していきます。
フォトフェイシャルの施術にご興味のある方は、ご参考にしてください。

フォトフェイシャルは、どんな治療?

フォトフェイシャルM22|紀尾井町プラザクリニック

フォトフェイシャル治療は、医療機器M22を用い「IPL(Intense Pulsed Light)」と呼ばれる、特殊な光を肌に照射する治療です。
肌のトラブルの原因であるメラニン色素や毛細血管にダメージを与えるため

✔️しみ
✔️そばかす
✔️くすみ
✔️ニキビ・ニキビ跡
✔️赤ら顔

などの肌悩みに総合的に効果を発揮します。
また、真皮層のコラーゲンの産生を促し肌のハリ・血管を改善することで、肌の内側から美肌へと導きます。

従来のレーザー治療では治療後にかさぶたや炎症後色素沈着などの問題を生じていましたが、フォトフェイシャルはそのようなダウンタイムがないため、日常の活動を制限することなく気軽に受けられる、有効なエイジングケア治療です。

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フォトフェイシャルM22について

厚生労働省より薬事承認を受けているルミナス・ビー・ジャパン社の医療機器「フォトフェイシャルM22」
その治療の大きな特徴として、一人ひとりのお肌の色やお悩みに合わせて、より最適な「光の波長」を照射することができます。
M22で使用するフィルターにはそれぞれ特性があり、お肌のお悩みに合わせてフィルターを変えることで、様々な種類の波長を照射することができるため、患者さまに合ったオーダーメイドの治療が可能です。

IPLの光線はしみ、そばかす、くすみの原因となる「メラニン」や、赤ら顔の原因となる「毛細血管」などターゲットとなる原因に対して集中的にダメージを与えます。
そのため、これらのトラブルが起きていないお肌にはダメージを与えることなく治療することができるとされています。
また、線維芽細胞が活性化されコラーゲンの産生も促進するため、肌の質感の向上も期待できます。
お肌へのダメージを抑えることができるため、施術後すぐに洗顔やメイクができます。

フォトフェイシャルの効果は?

フォトフェイシャルの効果にはどのようなものがあるのでしょうか。
以下で一つひとつ説明していきます。

しみ・そばかす、くすみの改善

しみ、そばかす、くすみは、皮膚内にメラニンという色素が増えることでできてしまいます。
フォトフェイシャルの光はメラニンに吸収される波長を持つため、沈着してしまったメラニン色素に作用し、しみ、そばかす、くすみを改善させる効果があります。
光に反応したメラニン色素は2〜3日でお肌の表面に浮き上がり、皮膚の代謝でしみ、そばかすが剥がれ落ちます。
定期的にフォトフェイシャルを受けることで、メラニン組織の生成を抑える効果も期待でき、しみやそばかすができにくくなります。

しみとそばかすの違いは?効果的な治療法を解説!

メラニン|紀尾井町プラザクリニック

ニキビ・赤ら顔の改善

ニキビの原因となるアクネ菌がつくる「ポルフィリン」という成分に対してフォトフェイシャルの光は有効な波長を持ちます。
アクネ菌を殺菌することで、炎症性のニキビを改善していきます。
赤ら顔(毛細血管拡張症)は顔の毛細血管が広がって見える状態です。
フォトフェイシャルの光はメラニンや毛細血管にも働きかけ毛細血管を収縮させるため、赤ら顔の改善効果も期待できます。

毛穴の開きの改善

たるみや乾燥などが原因で目立ってくる毛穴の開き。
フォトフェイシャルの光によってコラーゲン産生を促すため、

✔️開いた毛穴
✔️乾燥による皮脂分泌過剰で開いた毛穴
✔️加齢による毛穴の開き

をきゅっと引き締められます。

小じわ、たるみ

加齢により、お肌のハリを支えるコラーゲン線維やヒアルロン酸やエラスチンが減少していき、お肌の弾力が失われます。
フォトフェイシャルの光が真皮層に届くと線維芽細胞が活性化し、コラーゲンなどの生産を促進するため、弾力のあるハリのある肌へ導きます。
また、表皮角化細胞のターンオーバーも正常化させます。
フォトフェイシャルを定期的に持続することで、若々しい肌質を維持できます。

フォトフェイシャルの効果ある通い方は?

フォトフェイシャルM22へ通う頻度|紀尾井町プラザクリニック

フォトフェイシャルは一度でも効果を感じられますが、基本的には継続的に通うタイプの治療メニューです。

理想の頻度と回数

頻度:3~4週間サイクル
回数:5回以上が理想


フォトフェイシャルの施術後のプロセス

一時的に肌に炎症が生じたり、しみの部分が濃くなることがあります。
かさぶたのようになり少しずつ剥がれ落ち、炎症も落ち着いてきます。

このプロセスがだいたい1ヵ月程度かかるため、次の施術を受けるにはその間の1ヵ月を空けて行うことが適切です。

必要な回数の目安としては、目指すお肌の状態によっても異なるため、ご自身がどのような状態になりたいのかをイメージしておくことも重要です。
個人差はありますが、一般的にはフォトフェイシャルは1ヵ月に1回程度の頻度で、5回以上通っていただくことで効果が期待できます。
初めてフォトフェイシャルを受けられる方は、まずは一度お試しいただいてから続けるかどうかを判断していただくのが良いでしょう。

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フォトフェイシャルのメリット

フォトフェイシャルのメリットは主に以下の3つになります。

顔全体のさまざまなトラブルを改善

フォトフェイシャルは、さまざまな肌トラブルにまとめて対応が可能です。
しみやニキビ・赤ら顔など、複数の肌トラブルを改善に導くと同時に、顔全体のトーンアップや肌のハリをもたらし、美肌へと導きます。
フォトフェイシャルはさまざまな肌の悩みを抱えている方におすすめの施術です。

顔以外にも施術可能

顔だけでなく

✔️首
✔️デコルテ・背中等
✔️手の甲

の部分にも施術できます。
特に手の甲は、洋服から露出しているため、顔と同じくらい紫外線のダメージを受けやすく、しみやしわができやすい部位でもあるため、お悩みの方も大勢いらっしゃつと思います。
手のしみやしわに関してはレーザー治療はあまり向きません。
なぜなら、レーザー治療は出力が強く、色素沈着が起きたりダウンタイムのリスクが高いためです。
手は普段からよく使い、人の目にふれやすいため、手の甲の施術にはレーザー治療ではなく、手にあまり負担をかけることなくしみを解消できるフォトフェイシャルの方がおすすめです。

ダウンタイムが短い

大きなメリットの一つとして、フォトフェイシャルはダウンタイムが少ないことが挙げられます。
レーザー治療に比べてフォトフェイシャルは低出力であるため、肌へのダメージが少ないことが理由です。
レーザー治療では、施術後にダウンタイム期間があり、絆創膏やガーゼなどの保護が必要となります。
フォトフェイシャルでは施術後すぐに普段通りの洗顔・メイク・当日のシャワーも可能であるため、制限が少ないといえます。
ただし、フォトフェイシャルでもダウンタイムが必要になる場合や、副作用の可能性もあるため、副作用やダウンタイムについてもしっかり理解しておくことが必要です。

痛みが少ない

レーザー治療は種類によって麻酔が必要なほど痛みを感じやすいものもあります。
一方、フォトフェイシャルは輪ゴムで弾かれたような痛みがある程度です。

フォトフェイシャルのデメリットや副作用・注意点

日焼け|紀尾井町プラザクリニック

フォトフェイシャルには、たくさんのメリットがある一方で、想定されるいくつかのデメリット、注意点もあります。

フォトフェイシャルのデメリットは以下の4つです。

隠れていたしみが表面に濃く出る

しみが除去されるメカニズムとして、フォトフェイシャルの光をしみの原因となるメラニン色素が吸収することにより、メラニン色素が破壊・分解され、2~3日でお肌の表面に浮き上がります。
皮膚の代謝によって古い角質や老廃物と共に剝がれ落ちることで、しみが除去されます。
しかし、皮膚深くに隠れていたメラニン色素が出てきてしまうため、しみが剥がれるまでの間、一時的に濃くなる場合があります。

複数回の施術の方が効果が実感しやすい

一度のフォトフェイシャルの施術で、濃いしみを綺麗に消す効果はあまり期待できない場合が多いです。
薄いしみやくすみ、そばかすなどは一度でも効果を実感できることもあります。
しかしフォトフェイシャルは基本的には回数を重ねて、徐々に顔全体の表面に現れている黒ずみを満遍なく薄くしていく治療です。
通う回数の目安をカウンセリングで確認して、来院予定と費用を計算しておきましょう。
しみが濃い場合や広範囲に及ぶもの、深いしわなどに効果を期待する場合には、複数回の施術が必要になります。

日焼けをしていたら受けられない

一部治療できない方がいます。
特に治療ができない方に多いのが、日焼けをしている方です。
フォトフェイシャルのライトがターゲットにしたいメラニン色素(しみ)以外にも反応してしまい不用意に肌にダメージを与えてしまうことになるからです。
日焼けした肌は通常の肌より多くメラニン色素を含んでいます。
メラニン色素が多い肌の場合、負担の小さいフォトフェイシャルでも、やけどを起こしやすくなってしまうため、日焼けをしている方は、他の治療法を検討されたほうが無難です。

注意点
施術後の肌の日焼けも避けましょう。
フォトフェイシャルをした後の肌は、ダウンタイムが少ないとはいえ肌にダメージがある状態です。
紫外線を浴びることで肌が刺激を受け、新たに色素沈着を起こす危険性が大きく上がります。
そのため、施術後は紫外線対策をしっかり行うことが重要です。

✔️妊娠中
✔️糖尿病
✔️皮膚炎
✔️光過敏症

の方も施術を受けることができません。
上記に当てはまる方は、注意が必要です。

フォトフェイシャルは老ける?後悔しない!正しい施術の受け方とは

やけど・水ぶくれになる可能性

フォトフェイシャルは熱を与える治療です。
そのため、照射出力を間違えるとやけどのリスクがあります。
しっかりと医療ケアのできる、信頼できるクリニックで施術してもらいましょう。

フォトフェイシャルとレーザー治療の違い

綺麗な女性|紀尾井町プラザクリニック


フォトフェイシャルとレーザー治療ではパルス幅が違い、それぞれのお悩みによって知識豊富な医師の判断により適切に使い分けることが大切です。
パルス幅とは光の照射時間のことです。
照射時間は光やレーザーによりさまざまです。

フォトフェイシャル

フォトフェイシャルはレーザーに比べパルス幅が長いです。
パルス幅が長くなると、光の影響が周囲に広がりやすくなるため「浅く広く」効果が作用します。
そのためフォトフェイシャルの治療は

✔️浅いしみに有効的
✔️威力が穏やか

という特徴があり、効果の反応は穏やかですが、照射後の炎症や色素沈着などが起きにくくなります。

レーザー

レーザーはパルス幅が短いとターゲットにピンポイントに「深く狭く」アプローチすることができます。

✔️深い位置のしみに作用
✔️威力が強くなる

という特徴があるため、気になる症状をピンポイントで治療することに適しています。
フォトフェイシャルよりも高いエネルギーでお肌の深い部分に照射でき、高い効果を期待できる反面、肌への大きな負担になり得るデメリットもあります。

肌のお悩みが複数ある方や、できる限り肌へのダメージをおさえて治療したい方に、フォトフェイシャルをおすすめします。

まとめ

フォトフェイシャルは、IPLという光を肌に当て、しみやニキビ、赤ら顔などのさまざまな肌トラブルの改善を目指す治療法です。
レーザー治療に比べ、肌へのダメージが少なく日常生活に制限はありませんが、一度の施術で十分な効果が実感できない可能性や理想とする変化とは違う可能性もあります。
そのため、事前にお肌の悩みや状態を医師に相談し、お肌に合った施術を受けるようにしましょう。

フォトフェイシャルに限らず、失敗のリスクとそれを防ぐ方法、対処方法を理解していれば万が一のトラブルの際も安心できます。
満足のいく結果が得られるよう、信頼できる医師が在籍するクリニックを選択することが大切です。

紀尾井町プラザクリニックでは、大学病院教授をはじめとする日本形成外科学会認定形成外科専門医、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医がカウンセリングから担当し、一人ひとりの症状をしっかりとお伺いします。
不安がないよう細やかに治療を進めていきますので、今後施術をご検討の方は当院へご相談ください。