ダーマペンの最適な施術頻度と回数は?施術の効果を高める方法も解説

この記事の監修者
石原 久子
紀尾井町プラザクリニック 医師

順天堂大学医学部形成外科学講座非常勤助教 日本形成外科学会認定形成外科専門医 医学博士

ダーマペンの適切な頻度と回数|紀尾井町プラザクリニック

ダーマペンは、特殊な針を用いて皮膚に細かな穴を開け、皮膚の深くまで美容成分をアプローチすることができます。

クレーターなどのニキビ跡などにも効果的なため、男女問わず人気の高い施術です。
美容施術は複数回繰り返し施術を行うことでより効果を実感できる施術が多く、ダーマペン4も同様に繰り返し行うことで、肌トラブルの改善ができます。

では、具体的に何回くらいをどのくらいの頻度で受けると効果的なのでしょうか?
本記事では効果的な回数と施術間隔について詳しくご紹介していきます。

ダーマペンを受ける際の頻度と推奨回数

ダーマペンは一度の施術よりも複数回行うことで、より効果を実感しやすいと言われています。
そう説明を受けると短期間で複数回施術を受ける方が、早く良くなるのではないかと考えてしまう方もいるかもしれませんが、それは逆効果です。
ダーマペンは皮膚に一時的に傷をつけ、自身の創傷治癒効果を促し、お肌のお悩みの改善を図る施術です。
推奨される期間より短い間隔で施術を受けると肌へのダメージが蓄積され、肌荒れにつながります。

肌悩みの種類にもよりますが、ダーマペンの施術は2週間〜1ヵ月おきを目安に、3〜5回ほど受けると効果が実感できます。
せっかく施術を受けるなら、正しい頻度と推奨回数を守って理想の肌を手に入れましょう。

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ダーマペンの針の深度の違い

肌の構造は表皮層・真皮層・皮下組織と層状に分かれています。
ダーマペンは針の深さが0.2~3㎜まで0.1mm単位で細かく調節ができ、この針の深さの調整により表皮の浅い部分から真皮の深い部分まで、細胞や組織を刺激できるのです。

肌の層 厚み 主な適応症例 ダウンタイム
表皮層 約0.2㎜ ・くすみ
・しみ
・肝斑
・毛孔苔癬


2日程度
真皮層 ~約2㎜ ・ニキビ跡(赤)
・肌のハリやキメ
・毛穴の開き
・小じわ
・肌のたるみ
・傷跡、ストレッチマーク(赤色や紫色などの新しいもの)
2~3日程度
皮下組織 約2㎜~ ・傷跡、ストレッチマーク(白色で古いもの)
・ニキビ跡(クレーター状)
4~7日程度

深く刺激すると効果が大きいという訳ではなく、目的や部位に合わせた適切な深さの選択が重要です。
肌の厚みは部位によっても変わり、顔の部位によっても異なるお悩みがあると思います。
また、施術時の針の深さによって、ダウンタイムの経過日数は異なります。
お悩みと合わせてダウンタイムの期間も確認すると良いでしょう。
実際の適切な深さや施術の可否は、肌の状態や病院・クリニックの方針によっても異なるため、まずは事前のカウンセリングで医師へ希望を伝えるようにしてください。

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ダーマペン4の効果

ダーマペンと女性|紀尾井町プラザクリニック

前述したように、ダーマペンは肌に小さな穴をあけることで自然治癒力が促され、皮膚を修復します。
ここでは一般的に挙げられている効果とその現れ方を、よくある肌のお悩みごとにご紹介します。

小じわ・肌のハリ改善

加齢とともに、皮膚組織の中で生成されるコラーゲンやエラスチンといった美肌の元となる成分は減少していきます。
これにより肌の弾力が徐々に失われ、小じわやたるみを生じます。
紫外線ダメージも、しみの原因となるだけでなくコラーゲンやエラスチンを破壊してしまうため、小じわができる原因の一つになります。
これらの小じわは、乾燥によるちりめんじわなどとは異なるため、化粧品による保湿などでは改善が難しいです。
ダーマペンはこのような加齢に伴う変化に対しても、真皮にアプローチし、コラーゲンやエラスチンなどの生成を促すことで、小じわや肌のハリの改善が期待できます。

毛穴の開き・肌質改善

過剰な皮脂や角栓の詰まりによって開いた毛穴は、セルフケアでは改善が難しいと感じる方は多いのではないでしょうか。
詰まった角栓は酸化して黒ずんでしまうことで、いわゆる「いちご鼻」などになってしまうため、早急に改善したいものです。
毛穴の開きを改善するためには、毛穴に溜まった角栓などの汚れを取り除き、肌のターンオーバーを促し、毛穴を引き締める必要があります。
ダーマペンは停滞しがちなターンオーバーを正常サイクルに戻すため、毛穴に溜まっていた角栓などの汚れを自然に排出させる効果が期待でき、肌細胞の入れ替わりが活性化するため、きめ細かくなめらかな肌になる効果があるでしょう。
コラーゲンやエラスチンといった美肌成分の働きも手伝って、開いてしまった毛穴が徐々に目立たなくなることが期待できます。

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ニキビ跡(クレーター)改善

ニキビ跡は、ニキビの炎症が真皮の深いところにまで達してしまったことや、自分でニキビをつぶしてしまったことにより毛穴の周りの組織が壊れることが原因です。
セルフケアでなめらかな肌に戻すのは難しいケースも多いです。
クレーター状のニキビ跡は、ダーマペンが得意とする治療です。
ダーマペンでニキビ跡にアプローチすると、一度傷つけた皮膚が自然治癒する過程で、コラーゲンやエラスチンなどの美肌成分が生成され、組織の再生が促されます。
凸凹になった組織が改めて再生されることで、少しずつ溝が浅くなり、肌表面がなだらかになる効果が期待できるでしょう。

一度生じた傷跡を元に戻すことは、どのような治療においても限界があります。
そのため、ニキビ跡を治したい場合は、肌の状態に合わせて何度かダーマペンを繰り返したり、再生を促す美容成分を含んだ製剤の導入を並行しながら、段階的に症状の改善を目指します。

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しみ、くすみ改善

しみやくすみの原因となるメラニン色素は、皮膚の真皮にあるメラノサイトで生成されます。
年齢とともにしみやくすみが気になるという方も多いのではないでしょうか。
それは、体内に活性酸素が増えることで、それを吸収する役割を持つメラニンが過剰に作り出されるからです。
人は20代をピークに体の抗酸化作用が弱まり、体内に活性酸素が増えやすくなる傾向にあるため、肌のトーンが下がったりしみができやすくなります。
また、ターンオーバーの乱れによって増えてしまったメラニンが皮膚に残ったままの状態となるため、しみやくすみとなって現れます。
ダーマペンの施術によって、ターンオーバーが活性化され、新しい細胞が肌表面に押し上げられることで、透明感が生まれたり、しみが改善したりする効果が期待できます。

毛孔性苔癬や妊娠線の改善

ダーマペンの施術は顔だけでなく、背中やデコルテといった体のさまざまなパーツへも施術可能です。
二の腕や背中にできる小さなブツブツとした「毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)」や、妊娠線などにも有効で、毛穴や皮膚のトラブルを改善してきれいにする効果が期待できます。

ダーマペンの効果が実感できるタイミング

ダーマペンの効果は、施術から約2週間程で見られます。

ダウンタイム
3~7日程度
ダウンタイム終わる前後
お肌のターンオーバーによって徐々に古い角質細胞が脱落
施術後1週間程
肌の変化が少しずつみられる

効果的な回数についてはダーマペンに限らず、希望する効果を実感いただくには、複数回施術を受けることで得られるものが多いです。
では、ダーマペンの施術を受けると、回数を追うごとにどのような効果が現れるのでしょうか。

ダーマペン1回目での効果

大きなお肌の悩みがなければ、一度の施術でも効果を実感できることもあります。
特に肌のキメやハリの改善であれば、比較的すぐに効果を感じられる場合が多いです。
1回目で効果を実感出来なかったとしても、ダーマペンにより創傷治癒が促されているため、コラーゲンやエラスチンなどが増生されています。
そのため、ダーマペンを受けていないお肌と比較すると症状は進行しにくくなり、様々な肌トラブルを抑えられる効果も働いていると考えられます。

ダーマペン3回目以降での効果

ダーマペンは、3回ほどでニキビ跡や毛穴、肌質改善効果を実感できるようになります。
ダーマペンの施術回数は、治療対象となった方のお肌の悩みによって回数のおすすめをしますが、あくまでご自身のお肌の変化や状態に合わせて受けていただくのがいいでしょう。
ご自身に合っているのか不安な方もいらっしゃると思いますので、まずは一度受けていただき、ご自身のお肌に合っていて、希望する改善効果が実感できるようであればコースを選択をするようにしましょう。

ダーマペン4はデメリットがいっぱい?メリットとデメリットを解説

ダーマペンの効果を高める方法

ダーマペンの効果|紀尾井町プラザクリニック

治療後の適切なアフターケアが重要

施術後は、お肌が乾燥しやすくデリケートな状態であるため、刺激を与えないように注意し、十分な保湿を心がけましょう。
しかし、化粧品の中には刺激となり得る成分があるため以下の成分には注意が必要です。

✔️グリコール酸(AHA)
✔️サリチル酸(BHA)
✔️トレチノイン、レチノール
✔️ハイドロキノン
✔️アルコール

紫外線対策をしっかりとする

ダーマペンの施術後はダメージを受けた状態になっています。
その状態で紫外線を浴びると色素沈着のリスクが高くなるため、晴れの日だけでなく外出時は紫外線対策をしっかり行いましょう。

美容成分薬剤と併用し更に効果アップ

美肌効果を高めたい場合、お悩みに応じた薬剤を用いることで、より美肌効果を実感いただけます。
ダーマペンとピーリングの組み合わせは、さらに刺激が強くなりますので、ご心配であれば、どちらかだけで試されたのち、併用することをおすすめします。

焦らず、適切な回数とタイミングを守る

ダーマペンは、自然治癒力を利用してお悩みの改善を行う施術です。
傷が治りきらないうちに、間隔を空けずに何度も施術をしてしまうと、肌にダメージが蓄積してしまいかえって肌トラブルを増やしてしまいます。
そのため、クリニックの指示の元、適切な頻度で行うようにしましょう。

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ダーマペンの症例写真

治療内容 ダーマペン4スタンダード(極細の16本の針を真皮層まで通し、皮膚が持つ創傷治癒力を利用し、肌の自己再生を図る治療)
治療期間・回数 1回
費用 29,700円(税込価格・自由診療)
リスク・副作用 出血、内出血、赤み、ひりつき、痛み、皮剥け、色素沈着、一時的なニキビの悪化等

まとめ

紀尾井町プラザクリニック|紀尾井町プラザクリニック

今回はダーマペンの最適な施術頻度と回数、施術の効果を高める方法について解説しました。
ダーマペンは、なかなか治りづらいニキビ跡にも効果的な治療ですが、肌に穴を開けるため、一時的ではありますが肌に負荷を与える治療でもあります。
適切な間隔で治療を行わないと逆効果になってしまうため、医師の指示の下、治療の計画を立てるようにしましょう。
また、針の深さによってダメージのかかり方が変わるため、それによりダウンタイムの期間も変わります。
事前にダウンタイムの期間がどのぐらいなのかを確認し、ダウンタイムの期間がとれるよう、スケジュールを調整してから実施する事も効果を高めるポイントです。
しっかりとカウンセリングを受け、最適な施術を受けるようにしましょう。

紀尾井町プラザクリニックでは、大学病院教授をはじめとする日本形成外科学会認定形成外科専門医、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医がカウンセリングから担当し、患者様の持つお悩みをお伺いし、1人ひとりの肌の状態に合った施術をご提案いたします。
専門医によるダーマペン4のカウンセリングは無料となっておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。