フェイスラインを引き締めるには?効果的なセルフケア・美容治療を医師が解説!

フェイスラインを引き締めるには?効果的なセルフケア・美容治療を医師が解説!

老けて見えたり顔が大きく見えてしまう、気になるフェイスラインの崩れ。改善しようと顔周りのマッサージをしているけれど、思うように効果が出なかったり、そもそも何をしたら良いのか分からない、とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
このコラムでは、フェイスラインを引き締めるために効果的なセルフケアや、美容治療についてご紹介していきます。
すっきりとした理想的なフェイスラインになりたい方、小顔になりたい方はぜひご参考にしてください。

フェイスラインとは?

フェイスラインとは顔の輪郭のことで、頬や耳の下あたりからあごにかけてのラインを指します。
シャープなフェイスラインは顔立ちがはっきりするため、若々しく生き生きとした印象に見せてくれます。
フェイスラインがぼんやりしていると「太っている」「老けている」「顔が大きい」などのネガティブな印象を与えてしまうことがあります。
また、フェイスラインのたるみに伴って口角が下がっていたり、オトガイ筋と呼ばれるあごの先の筋肉が強く収縮したりしていると、意図せず不機嫌そうに見られたりマイナスな印象を与えてしまう場合もあります。

フェイスラインが崩れる要因

そもそも、なぜフェイスラインは崩れてしまうのでしょうか。
原因は一つの場合もあれば、複数の要素が関わっている場合もあります。
まずはどのような原因が考えられるのか、解説していきます。

体重の増加(脂肪の蓄積)

フェイスラインが崩れる要因の一つとして、体重の増加が考えられます。
体重が増加すると脂肪が蓄積され、顔にも皮下脂肪がついて、輪郭が大きくなったり、ぼんやりすることでフェイスラインの崩れにつながります。さらに表情筋が衰えていると、蓄積した脂肪を支えられずたるみを悪化させてしまいます。
蓄積した脂肪がたるむと二重あごなどになりやすく、首との境界線が分かりにくくなりフェイスラインがぼやける原因となってしまいます。

筋力の低下

顔には表情を動かすための表情筋と呼ばれる複数の筋肉がありますが、表情筋の衰えも原因のひとつです。
加齢に伴い、体の筋力が衰えてしまうように顔の筋肉も徐々に衰えてしまいます。
また、マスクをする時間が長い生活が続いて、積極的に表情を動かす機械が減ったことも、筋力低下の要因の一つです。
筋肉はその上にある脂肪や皮下組織を支える役割も持っているため、表情筋が衰えると脂肪や皮膚を支えきれずたるみやすくなり、フェイスラインが崩れる原因になってしまいます。

皮膚の衰え

皮膚組織の最下層にある真皮には、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸といった肌の弾力に関わる成分がありますが、加齢や紫外線の影響などによりダメージを受けると、これらの弾力繊維が壊れたり潤いが失われてしまい、皮膚が衰えてしまいます。
特に紫外線によるダメージは光老化と呼ばれ、皮膚がハリ感を失いたるみやすくなり、フェイスラインが崩れる原因につながります。

脂肪減少による弾力の低下

肌の弾力は主に皮膚組織の中にあるコラーゲンやエラスチンなどによって保たれていますが、皮下脂肪もその一端を担っています。
皮下脂肪は肌の皮膚組織と筋肉の間にあり、網目状のコラーゲンに守られながら皮膚組織を支えています。
加齢とともに脂肪が減少することで、この皮下脂肪も減少してしまい、たるみを引き起こしやすくなります。

むくみ

塩分や水分を摂りすぎたり、お酒を飲みすぎた翌日に顔がむくんでしまった経験があると思います。
むくみはフェイスラインがぼやけるだけでなく、顔が大きく見えてしまう原因にもなります。
むくみは体内の水分が正しく排出されず、皮膚の下にたまってしまう状態のことをいい、朝にひどく夕方には改善する場合が多いです。
しかし、なかには病気が原因でむくんでいる場合もありますので、ずっと顔のむくみが続いているという方は一度医療機関を受診して、検査を受けてみてもいいかもしれません。

骨格の歪み

足を組んだり、ほおづえを突くといった癖や猫背など姿勢などによる骨格の歪みも、フェイスラインが崩れてしまう原因の一つです。
骨格がゆがむと表情筋をバランスよく使うことができなくなり、結果として表情筋が衰える原因となり、肌のたるみにつながってしまいます。
姿勢が悪いと、首の位置やあごの位置が悪くなり、噛み合わせや歯列にも影響を与えることがあり、それによりフェイスラインの歪みにつながる可能性があります。

【セルフチェック】フェイスラインの崩れ・たるみ

フェイスラインが崩れたりたるんでしまっているかどうか、セルフチェックができる方法をご紹介します。

・体重は変化していないのに二重あごになっている
・顔全体がむくんでいる
・ほうれい線がひどくなった
・フェイスラインと首の境界線がぼやけている

加齢が原因の場合は、徐々に時間をかけて変化していくため、フェイスラインの崩れになかなか気づかない場合もあります。
上記をチェックしてみて、該当する項目がある方は早めに対処していきましょう。

フェイスラインの引き締めに効果的なセルフケア

フェイスラインを引き締める方法はインターネットをはじめさまざまなメディアで取り上げられており、特にフェイスラインのマッサージなどは聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
ここでは、フェイスラインの引き締めに効果的なセルフケアについてご紹介していきます。

ストレッチ・トレーニング

あいうえおトレーニングなどの口を動かして表情筋を鍛えるトレーニングや、舌を使ったトレーニングをすることで筋力がアップし、たるみを引き上げたり蓄積した脂肪を減らすのに役立つでしょう。
表情筋を積極的に動かすことは血行の促進につながり、むくみ解消効果も期待できます。
また、骨格の歪みによってフェイスラインの歪みが生じている場合は、全身のエクササイズやトレーニングなどを行うことによって筋肉が鍛えられ、正しい姿勢を保ちやすくなります。
姿勢が整った結果、フェイスラインの歪みの改善につながることもあります。

マッサージ

フェイスラインの適度なマッサージは、血行を促進させるとともにむくみの解消にも効果があります。
耳の前やあごの下、鎖骨などのリンパ節のある部位を軽くほぐすようにマッサージすると、顔がむくんで大きく見えている場合などには有効です。必ずクリームなどを使い、肌の負担を軽減しながら行うようにしましょう。
ただし、力を入れすぎたり長時間行ったりすると、肌を支える靭帯がゆるみ、かえってたるみを引き起こしてしまうこともあります。
マッサージを行う際は注意して行うようにしましょう。

食生活の見直し

食生活を見直し、食事の際は腹八分目を心がけることも大切です。
間食をする習慣のある方は、少しでも減らすことができるよう心がけましょう。
また、むくみ解消のために塩分摂取を減らすことも有効です。
規則正しい食生活を心がけ、極端な食事制限などによるダイエットは避けましょう。

よく噛んで食べる

食事の際によく噛んで食べることで、口周りの筋肉が使われ、表情筋が自然と鍛えられ、フェイスラインの引き締めにつながります。
また、よく噛んで食事をすることは肥満の予防にもつながります。
バランスのよい食事を、ゆっくりとよく噛んで食べることが大切です。

正しい姿勢

フェイスラインをすっきりさせるために、正しい姿勢を意識することは大切です。
良くない姿勢を続けると、首の位置やあごの位置に悪影響を与え、噛み合わせや歯列が悪くなり、フェイスラインの歪みにつながるという研究もあります。
正しい姿勢のポイントは、姿勢を前へ向け、かつ肩の力は抜いて左右の高さをそろえて胸を少し張り、下腹部を引き締める意識を持つことです。頭のてっぺんから糸でつられているようなイメージを持ち、背筋を伸ばすようにすると良いでしょう。

紫外線対策

紫外線を浴びることで、活性酸素が発生してしまいます。
前述で述べたように、活性酸素はコラーゲンやエラスチンを破壊したり変性させるため肌の弾力が失われ、しわやたるみへと繋がります。
活性酸素は紫外線や大気汚染などによるストレスにより生成されるため、日ごろからの対策が大切となります。
日焼け対策として、日焼け止めを塗布したり、日傘やサングラスなどを使用し紫外線の影響を受けないようにすることが大切です。
コラーゲンやエラスチンの原因の活性酸素を水に分解し体外へと排出させる抗酸化酵素は、年齢を重ねるごとに生成数が少なくなるだけでなく抗酸化酵素の力も衰えます。
そのため、食事や睡眠など生活習慣を見直し、インナーケアに努めることも重要です。

フェイスラインの引き締めに効果的な美容治療

フェイスラインを引き締めるためのセルフケアについてご説明しましたが、セルフケアは即効性が期待できないものもあります。
原因にしっかりアプローチしたい方や早期に改善したい方は、美容治療を選択肢に入れてみてもよいでしょう。
ここでは、フェイスラインの引き締めに効果的な美容治療についてご紹介していきます。

糸リフト

糸リフト(スレッドリフト)とは、メスを使わずに顔に特殊な医療用糸(スレッド)を挿入することによりフェイスラインのたるみなどを改善、立体的にリフトアップ効果が期待できる「切らないたるみ治療」です。
時間の経過と共に体内に吸収される糸を顏の皮下に挿入し、ほほやあご、首などのたるみを立体的に引き上げます。
ほかのフェイスリフトなどの手術療法に比べると体への負担が非常に少なく、施術後の顔の腫れもほとんどありません。
また、挿入された糸やコーンの周りにコラーゲン生成が促進されるため、糸やコーンが吸収された後も肌の弾力や潤いが持続し、長期的な肌再生効果・美肌効果なども期待できます。
通常は両頬で4~8本程度の糸を使用します。
リフトアップ効果は挿入する糸の本数が多いほど強く、持続効果も長くなります。
ダウンタイムは3日程度で、この間は痛みなどが生じる場合もありますが、痛み止めで症状を緩和することが可能です。
皮膚を引き上げているためつっぱり感が1週間程度続きますが、こちらもダウンタイムが終わる頃には落ち着いてくるため心配する必要は無いでしょう。

フェイスリフト

フェイスリフトとは、頬から首にかけた「たるみ」に対する外科治療です。
手術は耳の周りを切開して耳下腺の表面にあるSMASという膜や首からつながる広頸筋を引き上げます。
余った皮膚は切除して縫合します。
当院で行っている方法はSMAS法です。SMAS法は、たるんだ皮膚のみならず、その土台のSMAS(顔の筋肉を覆っている表在性筋膜群)を引き上げて効果を高める方法です。
切開を伴う施術であるため、術後は腫れや内出血が1~2週間程度続くことがありますが、自然に消失していくため心配は必要ないでしょう。

ヒアルロン酸注射

ヒアルロン酸は一般的に、しわを目立ちにくくしたり、唇をふっくらさせる、といった効果が知られていますが、実はこめかみや頬、あごにも使用できます。
高い弾性と凝集性を持つヒアルロン酸をこれらに注入すると、肌の土台部分がしっかりするためたるみが改善し、フェイスラインをすっきりとさせることが期待できます。
フェイスラインの崩れが整うことで、違和感なく若々しさを手に入れることが可能です。

ハイフ

ハイフ(HIFU)は「High-Intensity Focused Ultrasound」という名称の略で、「高密度焦点式超音波治療法」とも言います。
超音波の熱エネルギーを照射することで、組織が高温になり脂肪細胞を破壊することができる技術です。
当院が使用している機器「ハイフウルトラセルQプラス」は、高密度焦点式超音波という特殊な超音波テクノロジーを利用した、最新のリフトアップ・たるみ治療器です。
お肌の4つの層(表皮、真皮層、脂肪層、SMAS筋層)に働きかけ、総合的に肌の奥深くからたるみを引き締めリフトアップします。
SMAS筋膜とは、皮膚深層に位置する脂肪層と表情筋の間にある薄い膜で、頭からおでこ・こめかみ・頬・首へと連続して存在します。
SMAS筋膜は皮膚を支える土台と言われており、最新機種ウルトラセルQプラスは皮膚の土台であるSMAS(筋膜層)まで熱エネルギーが届くため、たるみの根本にアプローチすることが可能です。

フェイスラインの引き締め治療の症例写真

治療内容ハイフウルトラセルQプラス(超音波テクノロジーを利用したリフトアップ治療)
顔全体+あご下 1回 約500ショット(ドット400、リニア100ショット)

治療期間・回数1回
費用66,000~154,0000円(税込価格・自由診療)
リスク・副作用赤み、腫れ、かゆみ、色素沈着、熱傷等

治療内容ミントリフト6本
(柔らかく柔軟性のあるリフティング用スレッドを肌に挿入し、たるみを引き上げる施術です。)

治療期間・回数1回
費用ミントリフトⅡ mini S FLEX 33,000円 /1本(税込価格・自由診療)
リスク・副作用発赤、かゆみ、疼痛、内出血
異物への感度が高い、またはインプラントや器具材料
(特にプラスチックや生体材料)へのアレルギーが知られている、または疑われる患者様への注入は推奨されません。

フェイスラインの引き締め治療についてのよくある質問

一般的にはフェイスラインのたるみは30代後半から40代にかけて始まるといわれていますが、実際に対策を始める年齢には個人差があります。
ダウンタイムは施術によって異なりますが、ヒアルロン酸注射やハイフは1週間程度、糸リフトは2週間程度です。フェイスリフトは切開を伴うため数ヵ月程度と、他の施術に比べダウンタイムは長くなります。

まとめ

この記事では、フェイスラインを引き締めるために効果的なセルフケアや美容施術について解説してきました。
セルフケアとして表情筋を鍛えるトレーニングやマッサージなどの方法もありますが、即効性がないため、より短時間で効果的にフェイスラインを引き締めたい方には、美容施術がおすすめです。

紀尾井町プラザクリニックでは、大学病院教授をはじめとする日本形成外科学会認定形成外科専門医が、たるみのメカニズムと顔の構造を深く理解した上で、患者様のご希望を聞きながら、一人ひとりのお顔に合わせたオーダーメイドの治療を行っています。
専門医によるカウンセリングは無料となっており、どなたでもお気軽にご相談いただくことができます。
信頼できる医師のもとフェイスラインを引き締める施術を受けられるクリニックをお探しの方は、まずは一度お気軽にご相談ください。

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この記事の監修者

松岡伯

matsuokahaku

  • 日本形成外科学会認定形成外科専門医

治療内容の説明の際には、難しい医学専門用語を多用せず、なるべく分かりやすい言葉に変換しながら、患者様のお話し、お悩みをじっくり伺うよう努めております。これまでの知見や経験をフル稼働しつつ、日々進歩する施術もしっかり取り入れられるよう精進してまいります。よろしくお願いいたします。

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