ハイフとは?美容医療での効果とデメリットを徹底解説

この記事の監修者
松岡伯
紀尾井町プラザクリニック 医師

日本形成外科学会認定形成外科専門医

熱の力で肌の美容効果が期待できるハイフ

「HIFUって何?」「ハイフの効果は?ダウンタイムはあるの?」といったご質問やお悩みはありませんか?
HIFU(ハイフ)は皮膚を切開や切除したりすることなく、熱の力で皮膚の内側から肌を引き締めることで、顔のたるみや小じわ改善などの美容効果が期待できる治療です。リフトアップ効果が期待でき、ダウンタイムも短く、気軽に施術を受けられるのが大きな魅力です。しかしデメリットもあるため、施術を受ける前はしっかり注意事項や副作用も把握する必要があります。
そこで、本記事ではハイフの効果やデメリット、ハイフ機器の種類について詳しく解説します。
施術を検討されている方は是非ご参考にして下さい。

ハイフとは?

紀尾井町プラザクリニック_ハイフ01

HIFU(ハイフ)とは「High Intensity Focused Ultrasound」という名称の略で「高密度焦点式超音波治療法」とも言います。
ハイフの施術は、皮膚内部に超音波の熱エネルギー(65〜75℃)を点状にピンポイントで照射します。(虫眼鏡で太陽光を集める原理と同じです)
高い効果と安全性が実証された技術であり、肝臓がん、乳がん、子宮筋腫治療など、幅広い医療現場で活用されています。
そのため、表面の皮膚にダメージを与えることなく、熱エネルギーによって肌の内側にあるコラーゲンに作用するため、フェイスラインや小じわの改善が期待できます。

ハイフの種類について

ハイフには医療ハイフとエステ用ハイフの2種類があり、機器の種類や医療用などの括りで細かい違いがあります。どちらも基本的には皮膚の深い層へ熱を当て、「フェイスラインを引き締める」「小顔効果」「たるみ・しわの改善」を目的としています。表にまとめて詳しく解説していきます。

まずは、医療ハイフとエステ用ハイフについて

種類 医療用ハイフ エステ用ハイフ
照射方式 点状方式 蓄熱方式
施術者 医療資格が必要 誰でも施術可能
特徴 ・出力が高い
・皮膚の深い層まで熱が届く
・より高い引き締め効果
・リフトアップ効果が期待できる
・効果の持続期間が半年~1年程度
・出力が弱い
・皮膚の浅い層までしか熱エネルギーが届かない
・優れた効果は期待できない
・効果は1~2ヶ月
痛み ほとんどなし/少し熱感を感じる なし
施術頻度・回数 3~6ヶ月に1回 1ヶ月に1回

ハイフは、もともと肝臓がん、乳がん、子宮筋腫治療に使用されてきた器具を美容医療で使用しています。医療用ハイフ機器は、高い出力で肌の奥までしっかりと熱エネルギーを届けるようにされています。そのため、高い出力で施術することで、高い効果が期待できるメリットがある一方、適切な出力調整を行わずに施術すると、火傷や神経損傷などの危険があるため、信頼できる医療従事者による取扱いが必要となります。

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続いて、ハイフの機械の種類をご紹介します。

名称 ウルトラセルQ+ ウルトラフォーマーⅢ ソノクイーン ウルセラ
特徴 施術時間が短く(約20分)、4種類のカートリッジにより、目周りなど狭い領域も治療可能 1.5㎜~13㎜まで幅広いカードリッジを用意し、顔以外のハイフも可能 目元など皮膚が薄い細かな部位にも照射可能 FDAの承認を受けたハイフ機器の元祖
効果 ・目尻、目元の小じわの改善

・ほうれい線、ゴルゴ線の改善、リフトアップ(小顔)効果

・二重あごの改善、リフトアップ効果

・頬や顔のしわ

・たるみ改善

・フェイスライン改善による小顔効果

・コラーゲン生成促進による引き締め

・額や眉のしわの改善

・頬のたるみ改善

・目尻のしわ・たるみ改善

・口元や首元のしわ・たるみ改善

・上まぶたのたるみ改善

・目の下のたるみの改善

・頬のたるみ改善

 

副作用 ・一時的な赤み

・腫れ

・患部の赤み

・患部のむくみ

・筋肉痛のような痛み

・日焼けによる色素沈着

・一過性の紅斑

・しびれ等の違和感が一時的に生じる場合がある

ハイフがオススメの方

以下の項目に当てはまる方は、ハイフが適しています。

  • 額のしわが気になる
  • 目元のたるみが気なる
  • ほうれい線やマリオネットラインが気になる
  • フェイスラインや頬のもたつきを改善したい
  • 二重あごが気になる
  • 痛みやダウンタイムの少ないリフトアップ治療を受けたい
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ハイフの効果

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治療内容 ハイフウルトラセルQプラス(超音波テクノロジーを利用したリフトアップ治療)
顔全体+あご下 1回 約500ショット(ドット400、リニア100ショット)
治療期間・回数 1回
費用 66,000円~154,000円(税込価格・自由診療)
リスク・副作用 赤み、腫れ、かゆみ、色素沈着、熱傷等
  • ほうれい線、たるみ

ほうれい線の主な原因は顔のたるみにあります。加齢とともに表情筋が衰えたり真皮内のコラーゲン線維やエラスチンが減少したりじん帯が弱くなります。結果、ハリや弾力を失い、頬の重みに耐えられずしわができるようになります。
ハイフによる施術は、エネルギーを照射することで真皮層から筋膜層の組織を収縮させるとともにコラーゲンが再生されることで、顔のたるみやほうれい線を改善する効果があります。

 

  • フェイスライン

顔がたるんで見える原因は乾燥・紫外線・筋肉の衰えの3つといわれています。ハイフは皮下組織と表情筋の間にある「SMAS層」の緩みに対して効果的な施術です。皮膚を支える役割を担うSMAS層が加齢により弱くなり緩んでいきます。徐々に顔の肌を支えきれなくなるため、たるみやしわにつながります。
ハイフの熱エネルギーによってSMAS層を引き締められ、肌の内側からたるみを改善し、フェイスラインが整うことで小顔効果が期待できます。

 

  • お腹痩せ、二の腕瘦せ

顔以外に照射する施術を「ハイフボディ」と呼び、肌の深い部分の脂肪細胞にピンポイントに熱エネルギーを与え、その熱エネルギーで脂肪細胞を破壊し脂肪細胞が少なくなることで、サイズダウンをさせる施術です。
高い痩身効果、たるみの引き締め効果があり、脂肪細胞を破壊するためリバウンドもしにくいと言われています。
施術から2〜3週間で脂肪細胞が体外へ排出されると考えられており、時間をかけて徐々に照射部分のサイズダウンが期待できます。施術を繰り返すうちに徐々にその効果が発揮されるのが特徴です。お腹や二の腕のほか、ウエストや臀部などさまざまな箇所の部分痩せが期待できます。

効果持続の期間

一般的には半年から1年程度効果が持続します。
また、医療ハイフ施術後から3ヶ月はコラーゲンの生成が活発になり、肌の弾力やハリのアップも期待できます。
その効果は3〜6ヶ月ほど持続するため、施術を受けるタイミングとしては、大切な予定がある1ヶ月前がおすすめです。
医療ハイフの効果を持続的に実感したい場合は、半年に1回程度のペースでの治療が適しています。
効果の持続性には個人差があるため、医師と肌の状態を確認しながら、施術のスケジュールを決めましょう。

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ハイフは効果がない?

効果を実感するまでには個人差があり、医療ハイフは施術後に肌のハリを実感される方もいますが、多くの方は施術を受けた1〜2ヶ月後に徐々に効果を実感します。
もともとハイフは前立腺がんの医療用機器から派生した機器であるため、治療には知識や技術が必要です。
エステでもハイフの取り扱いがありますが、医療用ハイフは高出力での照射が可能であり、医師や看護師にしか取り扱うことができません。
対してエステ用ハイフは、医療従事者ではなくても取り扱いができることから、出力は低く、比例して効果も落ちてしまいます。

ハイフ治療のデメリットとリスク

施術中に痛みを感じることがある

ハイフの施術中に、熱による痛みが生じることがあります。痛みの感じ方には個人差があり、照射部位によっても変わってきますが、「チクチクするような痛み」「骨に響くような痛み」と表現されることが多いです。脂肪が薄く、骨に近い頬骨の部分などに痛みを感じやすいと言われており、耐えられない場合は照射のパワーを下げるなどして対応することが可能です。痛みが心配な方は、事前に医師に相談しましょう。

肌が一時的に乾燥しやすくなる

ハイフの後は、一時的に肌の水分量が減少し、乾燥しやすくなります。治療後はいつも以上に念入りに保湿ケアを行ってください。さらに、肌が乾燥しているとバリア機能が低下し、紫外線ダメージを防ぐ力が弱まるため、紫外線対策もしっかり行いましょう。

赤みや腫れ、むくみが出ることがある

熱エネルギーの照射により、半日程度ほてりが続いたり、治療後の肌に赤みが出る場合があります。また、腫れやむくみが起こる場合もあります。いずれも数日程度で解消しますが、長引く場合は治療を受けたクリニックに相談しましょう。腫れが強い場合はクーリングを行うことも効果的です。

やけどや水ぶくれになる可能性がある

通常の照射では出現しにくいですが、照射出力が強すぎた場合などに、やけどや水ぶくれが起きる可能性があります。出力の上げすぎや技術者の技量不足などが原因と考えられます。後で色素沈着になってしまう場合もあるため、注意が必要です。

顔がこけることがある

もともと脂肪の少ない箇所に頻繁にハイフを当てることで、顔がこけてしまうことがあります。顔の脂肪が少ない方などはハイフに向かないケースもありますので、医師に相談しご自身に合った治療を受けることが重要です。

しびれ・神経損傷のリスクがある

非常にまれですが、ハイフで照射箇所や出力の調整を誤り神経を傷つけてしまうと、しびれや麻痺が起こる危険があります。多くの場合は数ヶ月ほどで落ち着き、症状が残存するケースはほとんどありません。これらは施術者の知識不足や技術不足が大きな原因であるといわれているため、信頼できる医療機関で治療を受けることが大切です。

治療の流れ

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  1. 医師とのカウンセリング
     医師とのカウンセリングで、施術方法について詳しい説明があります。気になる症状や部位をお伝え下さい。
  2. メイクオフ
     顔の施術の場合、洗顔して皮脂や汚れを落とした清潔な状態にします。
  3. 施術
     ジェルを塗布し、照射します。
  4. 施術後
     ジェルを拭き取ります。施術後すぐにメイクが可能です。
  • 治療頻度

ハイフ施術の後、リフトアップ効果は約3〜6ヶ月続きます。3ヶ月間は肌のハリや弾力を保つコラーゲンの増生が続きます。そのため、ハイフ治療は3ヶ月を目安に施術を受けることをおすすめします。

  • ダウンタイム

ハイフの治療後は翌日からむくみが生じます。特に脂肪が多い人の場合むくみの症状が出やすい傾向があるとされています。むくみが生じる期間には個人差がありますが、2〜7日間が目安です。
また、施術当日は肌が乾燥しやすいため紫外線対策と保湿を十分に行ってください。
筋肉痛のような痛みを感じる間は患部の強い圧迫やマッサージを避けてください。
シャワーや入浴についても当日から可能です。ただし患部に赤みが生じている場合は、当日の入浴を避けて翌日以降にしてください。

まとめ

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ハイフは切開・切除をせずに安心して施術を受けることができる上に、リフトアップ効果や顔のたるみ改善、小じわ改善などほとんどの方が美容効果を実感できる施術です。
ダウンタイムも少なく、気軽に施術を受けられるのが大きな魅力でもありますが、デメリットも存在するため、事前に注意事項を把握し検討することが重要です。

当院の値段

内容 初回価格 備考
全顔+あご下 1回 110,000円 約500ショット(リニア含む)
全顔 1回 66,000円 約400ショット
フェイスライン 1回 66,000円 約300ショット

(税込価格・自由診療)