二重形成の埋没法と切開法の違いは?見た目や経過年での違いなどわかりやすく解説

この記事の監修者
尾崎 峰
紀尾井町プラザクリニック 医師

杏林大学医学部形成外科・美容外科教授 日本形成外科学会認定形成外科専門医 医学博士

二重形成|紀尾井町プラザクリニック

美容形成の中でも「二重形成」は比較的気軽に受けられる人気の施術です。

最近では二重などの目元・鼻・フェイスラインなどの美容形成が気軽にできるようになり、またそれらを受けたことをSNSなどで公表される方も以前に比べ増えてきました。
しかしその反面、周囲には絶対に気づかれたくないという方もまだまだ多くいらっしゃるのが実情です。
そんな後者の方のために今回は二重形成の埋没法と切開法の見た目や経年劣化、痛みの違いの他、「二重形成が周囲に気づかれてしまう理由」までご紹介します。

二重形成をご検討する際に、埋没法と切開法のどちらを選ぶべきか悩んでいませんか。
二重形成は安易に価格だけで選ぶのではなく、仕上がりの違いやメリット・デメリットなどを十分理解したうえで施術方法を選ぶことが重要です。
この記事をご参考に自分にあった方法をみつけ、是非理想の目元を手に入れてください。

二重形成は大きく2種類(埋没法・切開法)

二重埋没法

埋没法は、切開することなく医療用の糸を使用しまぶたを縫い留めて二重のラインを作成する術式です。
まぶたを切らないため、切開法に比べダウンタイムが短く、術後のまぶたの腫れや内出血の症状が軽い傾向にあります。
一般的に3日〜1週間程度で腫れが目立たなくなります。
施術時間も術式にもよりますが20分程度と短いため、体への負担も少ない場合がほとんどです。
また、二重の仕上がりに満足がいかなかった場合は糸を抜くことでやり直しができることも特徴の一つです。
しかし、まぶたを糸で縫い留めるだけの施術であるため、まぶたに厚みがある方は糸が取れやすい傾向にあります。
切開法とは違い糸で縫い留めているだけなので半永久的に二重を維持できないことがデメリットでもあります。

二重埋没法|紀尾井町プラザクリニック 二重埋没法のダウンタイムは?腫れやすい人の特徴や長引かせない過ごし方
二重埋没法の詳細はこちら

二重切開法

切開法は、まぶたの皮膚を切開し二重のラインを作る施術方法です。
二重を半永久的に維持できることが切開法の特長です。
切開を行う際に、まぶたの余分な脂肪や皮膚も切除することもできるため、まぶたに厚みのある方でも理想的な目元に近づけることができます。
くっきりとした二重に憧れる方には、切開法がおすすめです。
施術時間は30〜60分程度で、施術後の腫れや内出血は2〜3週間ほど続きます。

切開法は埋没法と違いやり直しができないため、事前に医師にしっかりと要望を伝え納得したうえで施術を行うようにすることが大切です。

二重切開法の詳細はこちら

埋没法と切開法での見た目の違いは?

「二重形成の術式で仕上がりの見た目で周囲に気づかれてしまう事があるのか?」
と気になる方も多くいらっしゃいます。
ここでは埋没法と切開法での仕上がりの違いについて解説していきます。

埋没法の見た目

埋没法は瞼を切らずに二重にできるため、メスを入れることに抵抗がある方でも受けられるという特長があります。
さらに、医療用の糸を使用して瞼を縫い留めるだけなので、仕上がりのイメージが違った場合、やり直しができることもメリットです。
埋没法で作れる二重には「末広型」と「平行型」の2種類があります。

「末広型」と「平行型」|紀尾井町プラザクリニック

末広型二重

末広型は、目頭から目尻側に向かって二重ラインが広くなる二重です。
日本人に最も多いと言われています。
日本人の顔立ちになじみやすく、蒙古ひだがあっても再現できるデザインのため、ナチュラルで自然な印象を与えます。
末広型は、埋没法で二重にする場合も対応しやすく、自然な仕上がりになる二重の形です。

平行型二重

平行型は、目頭と目尻の二重ラインがほぼ同じ幅の二重です。
蒙古襞が発達していない欧米人やアラブ人などに多いといわれており、ハーフのような印象を作ることができます。
平行型は、ぱっちりとした目になれるため人気がありますが、埋没法だけでは施術が難しい場合もあります。
人によっては顔に不自然な印象を与える可能性があるため、二重デザインについては医師と相談して決定することが大切です。
埋没法のダウンタイム期間は切開術と比べると短いため、長期間学校や仕事を休みづらいという方にもおすすめです。
また、埋没法はまぶたを切らずに二重ラインを作るため、まぶたにかかる負担は少なく目を閉じても施術痕はほとんど目立つことがなく、周りに二重形成をしたことが周囲に気づかれてしまうリスクを最小限に減らすことができます。

切開法の見た目

埋没法は、平行型二重や幅の広い二重にすることが難しい場合があります。
切開法は、まぶたを切開するため、まぶたが厚い方や腫れぼったい目の方、埋没法を行っても糸が外れてしまう方におすすめの施術です。
切開時に余分なまぶたの脂肪を取ることも可能であるため、腫れぼったい目を解消できる特長もあります。
また、まぶたを切開しても周囲に気づかれるほどの目立つ傷跡になることは少ないのですが、傷跡が綺麗に治るように、適切なダウンタイムを過ごすことも大切です。
周囲に気づかれてしまう可能性があるとすれば、施術直後の腫れによるものです。
腫れが引くまでに約1ヵ月程度かかるため週末に施術を受けたり、長い休暇を確保することで周囲からリスクを減らすことができます。

二重形成|紀尾井町プラザクリニック

二重整形として気づかれやすいのはどちら?

二重形成が周囲に気づかれてしまうのには、いくつか理由があります。
施術を受ける前に確認し自分に合う施術を選択できるようにすることが大切です。

不自然な二重幅

埋没法でも切開法でも起こり得ることで、目の形に合わないと不自然な二重となってしまい気づかれてしまう可能性が高くなります。
とくに二重の幅が広すぎる場合に不自然さが出やすくなります。
理想とする幅広の二重をそのまま行ってしまうと、目の形に合わないだけでなく顔全体のバランスが合わなくなり不自然に見えてしまいます。
また、二重幅を広くしたことによって目元が腫れぼったく見えてしまうため、違和感を感じてしまいやすくなります。

まぶたに糸の結び目や傷跡がある

二重形成をしていることが気づかれてしまう理由として、二重形成した跡が見えてしまうことが挙げられます。
埋没法の場合、切開することなく糸を使用し二重のラインを作成します。
最後に糸を結び糸玉をまぶたの中に埋没させるのですが、場合によりまぶたがポコッとした状態となってしまうだけでなく、触れると糸玉の感触が残ってしまいます。
切開法の場合、切開を伴う外科手術であるため、傷跡ができます。
知識・技術を持った医師が行うと、目を閉じた際に傷跡は自然な二重ラインに見えるほど馴染みます。
しかし、経験の浅い未熟な医師が執刀した場合は傷口が盛り上がったり、創部がガタガタしてしまい切開ラインが傷跡として残ってしまい周囲に気づかれてしまう可能性が高くなります。

目の形によってバランスのよい二重幅が違ってくるため、理想のままに施術を受けると二重形成がバレやすくなるので、気づかれにくく自然な二重になるにはどのような術式で行うのかなど、事前に医師と十分に相談しておく事が大切です。

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埋没法と切開法で経過年数による見た目の差は?

経過年数によって見た目が変わることは、埋没法も切開法もほとんど同じです。
特に、埋没法はまぶたに糸を縫い留めているだけの施術であるため、持続期間が限られています。
また、埋没法、切開法関係なく加齢によるまぶたのたるみが出てきた際には、二重のラインが変わってしまうこともあります。
それぞれの施術方法の注意点は以下の通りです。

それぞれの注意点
●埋没法は糸が緩んだり外れたりすることがある
●切開法は老化によって二重のラインが変わってしまうことがある

埋没法|糸が緩んだり外れたりすることがある

二重埋没法は一般的に3~5年程度の期間、二重のラインが維持する場合がほとんどです。
糸がすぐに外れるかどうかは、個人差があるためその原因は一概には言えません。
しかし、1~2年で外れてしまう人は全体の約10%程度存在し、特に幅の広い二重を作った方や、上まぶたが腫れぼったい方などは糸が外れやすい傾向にあります。

「手術方法」「まぶたにかかる負担」「医師の技術」「まぶたと二重埋没法の相性」などの要因で糸が外れやすくなるかどうかの予後は変化します。

二重埋没法は手術の構造上糸が外れてしまう可能性があり、永続的な効果が保障される治療ではありません。
しかし、経験豊富な医師が在籍するクリニックで治療を受けることで、より長い持続期間が期待できます。
二重埋没法においては、クリニック選びが最も重要になるといえるでしょう。

切開法|二重のラインが変わることがある

切開法で二重ラインが変ってしまったり外れてしまうことは極めて少ないといえますが、全くないわけではありません。

以下、全切開による二重形成でラインが変化してしまう原因を解説します。
まぶたの先端部分には「瞼板」という板状の軟骨があり、「眼瞼挙筋」という筋肉によって瞼板が引っ張られることでまぶたは開きます。
そして、目を開ける筋肉の先が、枝分かれして、上まぶたの皮膚にもついていることで、瞼板と上まぶたの皮膚の2ヵ所で引き上げられているために二重まぶたになります。
二重形成では、「眼輪筋」という筋肉と瞼板を、二重ラインを作りたい部分にしっかりと結びつけます。
そうすると、「眼瞼挙筋」が「瞼板」を引き上げる際に「眼輪筋」も一緒に動き、綺麗に食い込んだ二重を作ることができるのです。
そのため切開法の手術では、目を開ける仕組みに対して内部処理をきちんと行い、眼輪筋を癒着するべき場所に縫い付ける技量が必要になります。
また、カウンセリングでどんなに理想のイメージを伝えても、それを実現するだけの技量を医師が持ち合わせていないと、希望通りの仕上がりにはなりません。
そのため、全切開術の経験の多い医師に執刀を任せるのが一番です。
ただ、患者様の体質やその日の体調によって、医師が適切に処理をしたとしても結果が異なるため一概に医師の技術不足が原因と言い切れない場合もあります。
医療行為のため結果には限界があることを事前に心に留めておくことも大切です。

埋没法と切開法で修正・やり直しが効くのはどちら?

埋没法|比較的やり直しが効く

埋没法ではまぶたを切る切開法と違って、糸で二重を作るためやり直しができることがメリットの1つでしょう。
二重埋没法は、時間の経過と共に糸が取れて元に戻ってしまう可能性があるため、二重の状態をキープし続けるには繰り返しの施術が必要になる場合があります。

注意点
二重埋没法はやり直しが可能な施術方法ですが、繰り返し施術を受けることでまぶたに負担がかかったり、 糸のボコ付きや傷の瘢痕によって綺麗な二重ラインが作りづらくなるなどのリスクが生じてしまう為、やり直しの回数は3〜4回が許容範囲とされています。

切開法|切開しているため埋没法と比べると難しい

切開法の修正ややり直しは不可能ではありません。
しかし修正ややり直しが難しい場合や患者様にとってご負担となるケースがあるため注意が必要です。
方法としては、再度まぶたを切ることになり別の部位と縫合するため、再手術をしても左右差や歪みが出てしまう可能性があります。

埋没法と切開法で痛みはどれだけ異なる?

二重形成について|紀尾井町プラザクリニック

埋没法|痛みは少ない

埋没法は、医療用の糸で縫い留めているだけの施術になり、針を刺されている感覚はありますが痛みを感じることはありません。
痛みを感じるとしたら、麻酔の注射を打つ時と施術後麻酔が切れた時に痛みがあるでしょう。
埋没法の場合は術後の痛みがほとんどない場合が多いようですが、まぶたが糸で引っ張られるような感覚やゴロゴロとした違和感、ものもらいのような腫れがでます。
術後の痛みの強さは個人差がありますが、ほとんどは痛み止めやアイシングで対処できる程度です。
施術してから2日後以降は、痛みが和らいでいきます。
1週間程度で痛みを感じなくなる場合がほとんどですが、1週間以上経過しても痛みが続いたり、万が一痛み止めを服用しても痛みが治まらない場合は、医師に相談してください。

切開法|埋没法と比べると痛みはある

埋没法と同じく、麻酔の注射を打つ時の痛みがあるものの、施術中は痛みを感じることはありません。
しかし切開法は、埋没法と比較してまぶたを切開しているため、術後の痛みが強く出る場合が多く、ダウンタイムの期間も長くなります。

切開法の場合、埋没法よりも傷が深いため、施術から2日間程度は痛みが続く可能性があります。
特にまぶたを動かしたり、擦ったりすると違和感や軽い痛みを感じる場合がありますが、安静にしていれば日常生活に支障はありません。

切開法も埋没法同様に痛み止めが処方されるため、我慢せずに痛み止めを服用しましょう。

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埋没法と切開法それぞれどんな人が向いている?

埋没法に向いている人

埋没法がおすすめな方は主に以下の通りです。

●一重から二重にしたい
●ナチュラルな二重を希望している人
●まぶたの脂肪が少ない人
●メスを入れたくない人
●ダウンタイムを短くしたい人
●毎朝のメイク時間を短くしたい人

埋没法は、糸で縫い留めるだけの施術であるため、まぶたの切開に抵抗がある方や長期休暇が取れない方におすすめです。
また、ダウンタイム期間が短いと周囲に気づかれる可能性も低くなります。
さらに、切開法よりも費用は安くなる場合がほとんどです。

切開法に向いている人

切開法がおすすめな方は主に以下の通りです。

●まぶたが厚い
●埋没が取れてきた
●二重が後戻りしそうで不安
●何度も埋没法をしている
●今よりも二重のラインをくっきりさせたい
●術後のダウンタイムが確保できる

切開法は、まぶたを切開する方法であるため、二重を半永続的に持続できるとされており、食い込みのあるぱっちりした二重に仕上げることが期待できます。
また、まぶたに厚みがある方には埋没法は不向きとされていますが、切開法なら施術が行える場合が多いため、埋没法を断念した方や埋没法をやってもすぐに取れてしまう方にもおすすめできます。

埋没法と切開法の比較表

埋没法 切開法
内容 まぶたを糸で縫い留め二重を作る まぶたを切開し二重を作る
施術時間 30分 30分~1時間
おすすめな人 ・一重から二重にしたい
・ナチュラルな二重を希望している人
・まぶたの脂肪が少ない人
・メスを入れたくない人
・ダウンタイムを短くしたい人
・毎朝のメイク時間を短くしたい人
・まぶたが厚い
・埋没が取れてきた
・二重が後戻りしそうで不安
・何度も埋没法をしている
・今よりも二重のラインをくっきりさせたい
・術後のダウンタイムが確保できる
ダウンタイム期間 3日~1週間 2~3週間
後戻りのしやすさ △(適応であれば、少ない) 〇(ほぼなし)
費用相場 3~20万円 10~40万円

 

埋没法の症例写真

二重埋没法の症例写真|紀尾井町プラザクリニック

治療内容 二重埋没法3点留(皮膚をメスで切開、切除することなく、ナイロンの糸を上まぶたに通して埋没させることにより、二重のラインを形成する施術。)
治療期間・回数 1回
費用 両目 165,000円
両目1年間保証 198,000円(税込価格・自由診療)
リスク・副作用 出血、痛み、腫れ、感染、糸が切れたり、外れると二重のラインが元に戻ることがあります

二重形成(埋没法・切開法)でよくある質問

クリニックによって異なりますが、埋没法のカウンセリングと手術を同日に受けられる場合があります。予約が空いている日でなければ受けられない場合もあるため、電話やメールで予約の際に希望を伝えておきましょう。
術後の通院については二重形成の方法によって通院回数は異なります。
切開法では、抜糸が必要となるため2回来院していただきます。
1回目は術後5~7日頃に抜糸を行い、そこから1ヵ月後に創部の状態を確認いたします。
埋没法の場合は、抜糸が不要であるため術後から1ヵ月後に来院していただき創部の状態を確認します。
手術時間は30分〜1時間程で終了します。まぶたの内部組織が厚い方だと内部組織の処理が必要となり、処理が甘くなると二重ラインが外れてしまったり、ラインが薄くなる原因に繋がるため埋没法に比べ手術時間が長くなります。

まとめ

二重形成を検討する際に、埋没法と切開法のどちらを選ぶべきか悩む人もいるでしょう。
埋没法、切開法のメリットデメリットを理解することで、失敗するリスクも減り自分が理想とする二重ラインにすることができます。
まぶたの状態や希望するデザインによっては希望する術式が適さない場合もあるため、事前に医師とよく相談し、ご自身のまぶたに最も合った治療法を選ぶことが重要です。

紀尾井町プラザクリニックでは、大学病院教授をはじめとする日本形成外科学会認定形成外科専門医がカウンセリングから手術まで担当し、あなたの目元に対するお悩みや理想とする二重をご提案いたします。
カウンセリングは無料となっており、美容外科が初めてという方をはじめ、どなたでもお気軽にご来院いただけます。
価格・アクセスなどクリニックの選び方は様々ありますが、本当に大切なポイントは信頼できるクリニックであるかどうかです。納得のいくカウンセリングを受けることができるか、糸が外れにくい方法であるか・信頼できる担当医であるかなど、事前にホームページなどで確認されてからご予約されることをおすすめいたします。

二重切開法