眼瞼下垂術後のダウンタイムは?長引く要因と気を付けるべきポイント

眼瞼下垂術後のダウンタイムは?長引く要因と気を付けるべきポイント

眼瞼下垂術後のダウンタイムは?長引く要因と気を付けるべきポイント

眼瞼下垂手術には必ずダウンタイムが存在します。

手術内容や個人差によっても異なりますが、眼瞼下垂術後の強い腫れは1〜2週間程度で落ち着きます。1ヵ月後にはほとんどの場合、傷跡の赤みも目立たなくなり、より自然な状態になります。完成形に近い状態になるには3ヵ月ほどかかります。

一般的に眼瞼下垂手術は二重手術よりも腫れやすいと言われています。手術をご検討されている方のなかには、ダウンタイムの症状や仕事復帰までの期間について気になっている方も多いのではないでしょうか。

今回は眼瞼下垂手術後のダウンタイムの過ごし方やお休みが必要となる期間などについて詳しくご説明いたします。

ダウンタイム中に気を付ける点についても事前にチェックしておきましょう。

眼瞼下垂とは

眼瞼下垂とは、さまざまな原因によりまぶたが通常の位置より下がり、目が開けにくくなる疾患です。まぶたを引き挙げる構造に異常が発生し、結果としてまぶたを挙げようとしても挙がらなくなってしまいます。

視野が狭くなり、いつも眠そうに見えたり、肩こりや頭痛の原因になることもあります。

眼瞼下垂にはさまざまな病気が隠れていることがありますが、多くの場合は加齢によるまぶたの筋力低下が原因です。

最近はコンタクトレンズの長期使用によって、若年層でも眼瞼下垂を発症する方が増加傾向にあります。
眼瞼下垂

眼瞼下垂の症状

  • ・まぶたが重く目が開けづらい
  • ・加齢によってまぶたがたるんできた
  • ・上が見にくい
  • ・眠たそうな印象に見られる
  • ・眉の位置が高くなり、目と眉の距離が広くなった
  • ・頭痛、肩こりがある(下がったまぶたを上げるために、おでこの筋肉を常に緊張させているため)
  • ・おでこにしわが寄る

眼瞼下垂の原因

眼瞼下垂は大きく3つのタイプに分類することができます。ここでは、それらのタイプと原因について解説していきます。

①先天性眼瞼下垂

生まれつきの眼瞼下垂のほとんどは先天性眼瞼下垂といわれるもので、まぶたを持ち上げる筋肉である眼瞼挙筋が生まれつき弱く、機能していない状態のことをいいます。

先天性眼瞼下垂は両目で発症することもありますが、左右どちらかの目だけに起こる場合が多いです。片目だけ眼瞼下垂の場合は弱視や斜視になる可能性があり、度合によっては幼児期に手術が必要となる場合もあるため、医師の診察のもと、正しい処置を受けることが大切です。

②後天性眼瞼下垂

後天性眼瞼下垂のほとんどは、加齢の影響によるものです。まぶたを挙げる筋肉である挙筋腱膜やミュラー筋がゴム紐のように徐々に緩むことで、まぶたが下がってしまいます。

腱膜性眼瞼下垂症とも呼ばれ、花粉症やアイプチなどによる眼瞼炎やコンタクトレンズの付け外しでまぶたを強くこすったり、引っ張ったりすることが続くことでも起こる可能性があります。

その他にも神経性の眼瞼下垂症というものもあり、代表的なものとして糖尿病による一時的な外眼筋麻痺によるものや、重症筋無力症、脳動脈瘤による動眼神経麻痺が原因のものがあります。

③偽性眼瞼下垂

まぶたを挙げる筋肉や腱自体には問題はないが、加齢などによってたるんだ皮膚がまぶたにかかってしまうことを偽性眼瞼下垂と言います。

偽性眼瞼下垂でも、眼瞼下垂と同じく視野が狭くなるため、視力の低下や頭痛、肩こりといった症状が見られます。外見上もまぶたが重くなりおでこのしわが増えるなど、眼瞼下垂と同様の症状が現れます。
眼瞼下垂

眼瞼下垂術のダウンタイム

眼瞼下垂術のダウンタイム期間

「眼瞼下垂手術」のダウンタイムの期間は、手術内容や個人差によって異なります。

メスを使用する手術法の場合は術後の強い腫れは、1〜2週間程度で落ち着きます。完全に腫れが落ち着くのには3ヵ月程度かかります。

内出血が生じた場合は1〜2週間程度で治まります。

眼瞼下垂術後のリスクや副作用

主なリスクや副作用は以下の通りです。

  • ・眼が閉じにくくなる
  • ・左右差が出る
  • ・痛み、熱感:1週間程度
  • ・腫れ、内出血:ピークは1~2週間程度、腫れは完全に落ち着くのに3ヵ月
  • ・傷跡の赤み:3ヵ月

眼瞼下垂手術後の経過とアフターケア

眼瞼下垂の手術後、患部の様子やダウンタイムの経過、副作用やリスクに対するアフターケアについて手術当日から順番にご紹介していきます。

手術当日の様子
・患部の状態:創部を縫合するために黒糸を使用するため、よく見ると黒糸がついています。
・処方薬:抗生剤、痛み止め、点眼薬(炎症止め)
・リスク・副作用:痛みや熱感、腫れ、内出血、傷口の赤みが生じます。
・アフターケア:痛みに対しては、処方される痛み止めでコントロールいただけます。痛みや熱感が強い場合には、目を濡らさないように保冷剤などで冷やしてください。激しい運動や飲酒は、1週間程度控えてください。
・日常生活:アイメイク以外は、手術当日から可能です。(拭き取りのメイク落としを使用してください)シャワー浴は可能ですが、入浴は抜糸翌日からにしてください。
手術翌日
・リスク・副作用:腫れのピークは1週間程度で、徐々に腫れが引いていきます。
・日常生活:水洗いによる洗顔が可能になります。
術後7日目(抜糸日)
・患部の状態:縫合していた黒糸を抜糸します。傷が徐々に落ち着いてきます。
・日常生活:抜糸翌日から石鹸を使用した洗顔や入浴が可能になります。アイメイクは抜糸翌々日から可能です。運動も可能ですが、無理のない範囲で徐々に行うようにしてください。
術後1ヵ月:術後1ヵ月の検診を行います。
・患部の状態:まぶたの腫れも落ちつき自然な状態に戻ってきます。傷跡の赤みもほとんど目立たなくなり、より落ち着いていきます。
術後3ヵ月:術後3ヵ月の検診を行います。
・患部の状態:腫れや内出血、傷跡の赤みなどもほとんど無くなり、完成形に近い状態となります。

眼瞼下垂術のダウンタイムが長引く要因

眼瞼下垂手術から1ヵ月ほど経つとほとんどの場合、術後の症状は落ち着いてきますが、1ヵ月経過しても症状が改善せず、以下のような症状が長引いてしまう方もいます。

  • ・切開手術した創部の腫れが引かない
  • ・外部からの刺激がある

手術した部位を擦ったり触ったりすると回復が遅くなり、腫れが長引く原因になります。

たとえば、無意識に目を擦っていたり、スキンケアをするときに目元を強く触ったりすることが挙げられます。

ダウンタイム期間中の腫れを少しでも早くひかせたいときは、目元への刺激を避け、安静に過ごし、目元を冷やすことが大切です。

眼瞼下垂術のダウンタイム中に気を付けること

激しい運動や湯船は控える

術後、当日は洗顔などを控える必要がありますが、翌日からはシャワーを浴びることが可能です

入浴も可能ですが、湯船に浸かって身体を温めてしまうと、血流が促進され腫れや内出血などの症状に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、1週間程度はシャワーなど軽めに済ませるようにした方が良いでしょう。

また、軽い運動やストレッチであれば良いのですが、ランニングや高負荷の筋力トレーニングなど、血流を強く促進するような激しい運動は控えましょう。

一般的に「軽い」と思われている運動でも、息が上がったり汗をかく程度のものは避けるようにしましょう。埋没法は身体へのダメージが少ない施術方法ではありますが、針を刺したり糸を通したりしているため、汗をかくと患部の小さな穴から雑菌・汚れが入り込み、腫れがひどくなる可能性があります。また、激しい運動をすると、血流が良くなってしまい腫れが長引く要因にもつながります。

普段からランニングなどで汗を流す習慣のある人も、埋没法を受けた後3日から1週間程度は運動を控えるようにしてください
眼瞼下垂

アイメイクはしない

アイメイクは、創部の状態にもよりますが術後2週間後ぐらいから、徐々に可能となっていきます。可能であれば完全に傷が治るまでは控えた方が良いと言えます。

また、アイメイクを落とす際には、強くこすりすぎるとまぶたに余計な負荷がかかるので気をつけましょう。

強い腫れもほぼ1週間で引くので、眼鏡をすれば、腫れはそれほど目立たなくできることが多いです。

コンタクトレンズの使用は控える

コンタクトレンズは手術1週間後から使用可能です。

ハードコンタクトレンズを使用されている方は、ソフトレンズに変更できるのであれば検討しましょう。

眼瞼下垂症術後においてのハードコンタクトレンズは、眼瞼下垂症の再発を引き起こす原因になると考えられます。

ダウンタイムを短くするにはクリニック選びも重要

自由診療で眼瞼下垂の手術を受ける場合は、目を開けやすくするだけではなく、目の形や二重の幅なども希望に合わせて調整することができます。ご自分の理想を医師とすり合わせるためにも、担当医が丁寧にカウンセリングを行うクリニックを選ぶと良いでしょう。

その際はダウンタイムの症状や期間などについても説明してくれるかどうかを確認し、不安なことや気になることがあったら合わせて質問をしましょう。

また、眼瞼下垂の手術後には、まぶたが腫れたり、目がゴロゴロするなどの症状が生じる場合があります。ほとんどは一時的なもので、術後何週間か経過すると落ち着きますが、場合によっては修正のための手術が必要になる場合もあります。

そのため、術後のアフターフォローがあるかどうかも必ず確認しましょう。術後も親身になってくれる医師の在籍するクリニックを選ぶと万が一何かあった際も安心ですね。
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眼瞼下垂術でのよくある質問

手術時間は両目で約1時間半程度です。
眼瞼下垂は切開を伴う手術のため、術後は5~7日目に抜糸が必要となり、抜糸まではまぶたに黒色の糸がつくことになります。
傷は抜糸の時期になると落ち着き始め、術後1ヵ月になるとほぼ落ち着きます。術後3ヵ月程経つと自然な状態になります。
眼瞼下垂の切開法による施術は、基本的に半永久的です。しかし、加齢によってまぶたの皮膚や腱膜が伸びて、下がってしまう場合があります。
眼瞼下垂

まとめ

眼瞼下垂手術は一般的に1~2週間程度で落ち着き始める手術であるため、半月以上あけてから仕事に復帰する方が多いです。

ダウンタイムが少ない施術を選択することや、ダウンタイム中に気を付けるべき点を押さえておくことで、ダウンタイムも長引くことなく終えられます。

紀尾井町プラザクリニックでは、大学病院教授をはじめとする日本形成外科学会認定形成外科専門医がカウンセリングから手術までを担当いたします。カウンセリングでは、目元に対するお悩みや理想をお伺いし、あなたに合った施術方法やデザインをご提案いたします。

カウンセリングは無料となっており、どなたでもお気軽にご来院いただけます。

価格・アクセスなどクリニックの選び方は様々ありますが、本当に大切なポイントは信頼できるクリニックであるかどうかです。納得のいくカウンセリングを受けることができるか、信頼できる担当医であるかなど、事前によく調べてからご予約されることをおすすめいたします。
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この記事の監修者

松岡伯

matsuokahaku

  • 紀尾井町プラザクリニック 医師(月曜)

  • 日本形成外科学会認定 形成外科専門医

「治療内容の説明の際には、難しい医学専門用語を多用せず、なるべく分かりやすい言葉に変換しながら、患者様のお話し、お悩みをじっくり伺うよう努めております。これまでの知見や経験をフル稼働しつつ、日々進歩する施術もしっかり取り入れられるよう精進してまいります。よろしくお願いいたします。」

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